ステロイド剤でさらに悪化…それでも安倍首相が画策する「憲法改正への執着」

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ドタバタの国会劇場は閉幕した。歴代の政権が禁じてきた集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法が9月19日未明に可決成立し、とりあえず安倍晋三首相は胸をなでおろしたといったところ。ただ、周囲は「採決が近づくにつれて顔色が青ざめていき、今にも倒れるかと思った。政権を放り投げた8年前とそっくりの表情だった」(自民党幹部)と、急速な体調悪化を口にする。

「潰瘍性大腸炎の治療薬による副作用で、安倍首相は下痢や嘔吐に苦しんでいます。最近、それを抑えるためにステロイド剤を増やしたところ、さらに消化性潰瘍を招いてしまった」(首相側近)

このため安倍首相は、既に政界引退の腹を固めているとされる。「2018年の任期満了まで何とか自民党総裁を務めた後は、衆院選に出ない」(安倍家関係者)という。あと3年超の間は“永田町での終活”に取り組むことになるわけだ。

残された安倍首相の悲願といえば憲法改正だが、成し遂げるには相当な気力と胆力が必要になる。

「安倍首相は『改正の道筋を確実につけるだけで十分な実績』と漏らしたことがあります。今回、憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使にこだわってきたのも、改正議論を巻き起こすきっかけを作り、後継の首相にバトンタッチするためです」(前出・首相側近)