人類の暗黒面を暴くドキュメンタリー『世界の“現実”旅行』のエゲつなさ

(C)osakave / PIXTA(ピクスタ)

ここ最近、「ダークツーリズム」が世界的な人気になっている。ダークツーリズムとは、人類の悲劇を生んだ土地に足を運んで観光すること。いわゆる“負の遺産”巡りというわけだ。ネガティブな部分に目を背けることなく、辛く悲しい出来事も継承していこうという考え方である。

そんなダークツーリズムを家にいながらにして体験できるのが、Netflixで配信中の『世界の“現実”旅行』だ。ニュージーランドのジャーナリスト、デヴィッド・ファリアーが、核爆弾投下によりできた湖や、呪われた樹海、悪魔教の教祖、殺人事件現場など、ちょっと変わった世界の不気味な観光地を巡るシリーズだ。

「世界的なダークツーリズムブームで、さまざまな国を訪れる人が増えていますが、実際は一般の観光客が訪れるには危険な場所もあるため、なかなか簡単に行けるものではありません。それだけに、同番組はドキュメンタリー好きな人を中心にじわじわと口コミで火が付き、大人気になっているんです。1シーズンは全8話。1話では、コロンビアの麻薬王(パブロ・エスコバル)ツアーに参加する様子が紹介されています。かつて殺し屋だった危険人物に会いに行くなど、日本の地上波放送では絶対放映できない内容は、まさにネット配信ドキュメンタリー番組ならではでしょう」(エンタメ誌記者)

 

忖度のなさが伝える「リアル」

デヴィッド・ファリアーが訪れるのはラテンアメリカだけではない。第2話では日本にも訪れており、震災後の福島県や、富士の樹海、長崎県の軍艦島などが紹介されている。

「富士の樹海では、同行者が浮遊霊に憑かれ身体に異変を来すなど、かなり緊迫した事態に陥っていましたね。同様のドキュメンタリーは日本の番組でもありますが、外国人の視点で描かれているため、その切り口に新鮮さを感じるかもしれません。特に震災地でのリポートは、忖度の入り込む余地がないだけに、リアルな現実を感じることができるでしょう」(同・記者)

同番組は他にも、第二次世界大戦の再現体験や、ブードゥー教の祭りに参加、キプロス島にある禁じられた町への潜入など、まだまだわれわれが見たこともないエピソードが満載。地上波のバラエティー番組に飽きた人には、さぞや緊迫感のあるドキュメンタリーに映るに違いない。

世界には、まだまだわれわれの知らない“現実”があるのだ。

 

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