北朝鮮の恐るべき「二枚舌」和平の裏で武器密売か

画/彩賀ゆう (C)まいじつ

北朝鮮が、外貨の稼ぎ頭の石炭輸出を全面禁止にされるなど国連の制裁が厳しくなる中、武器密売を中東やアフリカに広げていると国連安保理制裁委員会の専門家が指摘した。

その内容は、内戦下にあるイエメンでイランの支援を受けるイスラム教シーア派の反政府武装組織『フーシ』に武器密売を試みていたというものだ。

「北は有名なシリア人の武器密売業者フセイン・アリ氏などの仲介人を通じ、北朝鮮製の武器や軍事装備を『フーシ』やリビア、スーダンに密売しようとしたようです。国連の専門家らは、フーシ幹部が北の兵器販売を担当する政府関係者と朝鮮鉱業開発貿易会社の子会社に送ったとされる2016年7月13日の日付の“招待状”を入手していますが、それによるとフーシ側がシリアの首都ダマスカスに北朝鮮関係者を招き、『技術移転や双方の共通利益について協議する』と記されていました。協力の内容は、カラシニコフ銃やマシンガン、携行式ロケット弾、軍用車両、防空システムなどの供給です」(軍事ジャーナリスト)

これに米トランプ政権は大きな憤りを見せている。

 

最悪の自体を招く可能性も

「北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相は8月に、イランの首都テヘランでロハニ大統領と会談し、関係強化や地域情勢について協議しています。北朝鮮にとってイランは伝統的な友好国の1つ。4月に国交樹立45周年を迎えた際には、朝鮮労働党機関紙労働新聞が『イランとの友好協力関係を発展させるのは、反帝自主勢力の団結強化で重要な意義を持つ』と米国を強くけん制しました」(北朝鮮ウオッチャー)

イエメンでは民主化運動「アラブの春」の影響で、サレハ政権が12年に退陣後、ハディ暫定政権とフーシとの間で15年から内戦が続いている。サウジアラビアが暫定政権を、イランがフーシを支援し、停戦の糸口が見つからない泥沼になっている。

「北朝鮮とシリアの軍事的な結び付きも注視しなければなりません。関係筋の情報によると北朝鮮の軍事専門家3人が17年5月にシリアを訪れ、アサド政権軍の関係者に歓迎されたという情報が出て以降、北朝鮮とシリアの軍事協力は弱まることなく続いているからです」(前出の軍事ジャーナリスト)

米朝首脳会談で合意された「完全な非核化」の履行が滞れば、世界が恐れる「北の核技術がテロリストに流出する」事態を招かないとも限らない。

 

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