『性欲と食欲』がテーマ!?噂の「小泉会」メンバー大集合映画!?『食べる女』

『食べる女』

映画評論家・秋本鉄次のシネマ道『食べる女』

配給/東映 丸の内TOEIほかにて全国公開中
監督/生野慈朗
出演/小泉今日子、鈴木京香、広瀬アリス、壇蜜、沢尻エリカほか

食欲旺盛、おいしいもの大好きの女性たちは魅力的だ。“食う女”も“呑む女”も大歓迎。セクシーですらある。“食欲の秋”だから余計そう思うのか。いや季節は関係ない。ボクも食いしん坊ですから! ゆえに、食と性に貪欲な女性たちの各々の人生模索&恋愛事情を変形オムニバス風に、というだけでこの映画はおいしそう。

原作は食と性を題材とした筒井ともみの短編集だ。小泉今日子、鈴木京香、広瀬アリス、壇密ら豪華共演なのだから“食う”きゃない。

古書店を営み、物書きでもある敦子(小泉今日子)のもとには、同級生の小料理屋の女将・美冬(鈴木京香)や編集者の圭子(沢尻エリカ)、制作会社OLの多実子(前田敦子)らが集まってくる。やがて、飲み食いの宴が始まり、各々の仕事、人生、そして何より男関係のことで大いに盛り上がるのだが…。

芸能界に隠然と存在するというウワサの『小泉会』(小泉今日子中心の著名女優たちによる呑み会)の映画版か、とボクの酔眼が錯覚させるほど、華やかで辛辣な女性の本音は、なぜか微笑ましい。“女優で映画を見る”ボクには無条件でご馳走である。

 

豪華女優陣による女性群像ドラマ

女優の魅力がてんこ盛りで、各々の事情を抱えながらも奮闘中の、年齢も職業も価値観も多様な女性たち。登場する数々の手料理、オカズ、肴も舌鼓必至。男優も出てくるが、ほぼ刺身のツマか箸休め。店で雇う年下男性を“味見”するのが得意な鈴木京香なんて淫風が漂うし、前田敦子が行きつけのバーで知り合う広瀬アリスは“行きずりセックス”をつい繰り返してしまう美女で困っちゃう(うれしい?)。

夫から逃げて来て、鈴木京香の店を手伝うことになるのがNHKテレビ『マッサン』のパツキン・ヒロインを演じて人気になったシャーロット・ケイト・フォックス。他になぜかエッチじゃない壇蜜とか、女優のイメージにフェイントをかけ、手を変え品を変えての、豪華フルコースだけに、思わず、ギャル曽根みたいに『おかわり下さ~い!』と言いたくなる。シャーロットが夫に無理やりレイプ気味にされてしまうシーンが冒頭間もなくあるのだが、これが結構生々しい。女性群像ドラマとしても興味津々。男たちは刺し身のツマ程度だが、この場合、これでいいのだ。

性欲と食欲は人間の二大性欲ともいう。ここんところ食うのもスルのもなあ、と減退気味の中高年ご同輩にもぜひお勧めしたい。居並ぶ豪華女優陣を“品定め”気分でいかがッスか?

 

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