かわいい“害獣”カワウソ「1匹100万円!」闇取引が増加中

(C)RATT_ANARACH / Shutterstock

 今、全国各地の水族館で一番人気なのが、イタチ科の動物「カワウソ」だ。ネット上では日本一人気のあるカワウソを選出する『カワウソゥ選挙』が開催されるなど、その人気ぶりはSNSを通じて拡散中。ツイッター上では2017年4月生まれのカワウソ『カワウソちぃたん』のアカウントに、50万人以上のフォロワーがついている。

しかし、そんなカワウソブームの裏側で、かなり“ヤバイ”問題が明らかになっている。

「カワウソはとても愛嬌のある動物で、近年、ペットにしようとする人が急増しています。しかし、ペットとして最適な東南アジア原産の『コツメカワウソ』は、レッドリストの『絶滅危惧Ⅱ類』(絶滅の危機が増大している種)に分類されているため、輸出には政府発行の許可証が必要。にもかかわらず、それを無視した違法取引が後を絶たないのです」(都内ペットショップ)

もともとカワウソは、東南アジアでは害獣扱い。現地では誰も見向きもしなかった動物だが、日本でのブームのおかげで、一頭100万円の値がつくようになり、密輸業者がこぞって闇取引しているというわけだ。

「公益財団法人『世界自然保護基金ジャパン』の調査によると、昨年、日本国内で確認できただけで12人の販売者が少なくとも85頭のカワウソを販売していました。その内87%はコツメカワウソで、販売価格は80~162万円。この5年で約2倍に価格が高騰しているそうです。ネットの口コミで人気に火が付いていますが、テレビ番組などで安易にブームをあおっていることも問題でしょうね」(動物学者)

動物を扱う番組でタレントが「かわいい~」と嬌声を上げ、あたかも誰もが簡単にペットとして飼育できると勘違いさせるのはいかがなものだろうか。

 

飼いきれず野山に放つ者も

実際、カワウソをペットとして買っているというHさんは言う。

「2年前に80万円で購入しました。当時は違法取引などといった認識は全くありませんでしたね。実際にカワウソを飼ってみると、愛嬌もありとてもかわいいのですが、とにかく暴れん坊で、何度も手や腕を噛まれたりしました。また、かなりの“かまってちゃん”で、猫のようにほったらかしにすることはできません。同じカワウソを飼っていた知り合いは、半年で手放してしまいました」

最近では“インスタ映え”するという理由で、珍しい動物をペットにしてみる人が増加。しかしすぐに飼いきれなくなり、野山に捨ててしまう事態が後を絶たず、社会問題になっている。

かわいさの裏に隠れた現実をよく確かめることが大切だ。

 

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