日テレ『イッテQ!』の前に“ヤラセ”で「人気番組」が打ち切られた事件

有吉弘行

(C)まいじつ

人気番組『世界の果てまでイッテQ!』のヤラセ疑惑が報じられ、ついには社長が正式に謝罪するにまで至った日本テレビ。ネット上でも批判の声が続々と上がっているが、過去の同局にはさらなる「ヤラセ疑惑」と「無茶振り」に満ちた番組が存在していた。

その番組は、1992年から2003年まで放送されていた『電波少年』シリーズだ。体当たり企画や海外ロケをウリにした「イッテQ!」の原型ともいえる番組で、現在「イッテQ!」で体を張った海外ロケに挑んでいる出川哲朗も、「電波少年」では今以上の過酷ロケに参加していた。

「95年、出川はオーストラリア・シドニーのゲイバーでコンドームを配布し、AIDS感染を防止するという企画に挑戦。しかし自身もゲイと勘違いされたのか、店内で大勢の男性に囲まれて尻を掘られてしまったのです」(テレビ誌記者)

この様子は隠しマイクからの音声のみが放送されたのだが、出川は「ノーファック!」「お尻やられてる!」と大絶叫。また、96年の『ロスの娼婦を更正させたい!』というロケでは、現地のマフィアに拉致されるなど、現在ではコンプライアンス的に放送NGな企画が当時は平然と行われていた。

 

最後まで変わらなかった“ヤラセ体質”

「同年4月からは、有吉弘行がやっていた芸人コンビ『猿岩石』による長期海外ロケ『ユーラシア大陸横断ヒッチハイク』がスタート。しかしヒッチハイクでの旅は過酷を極め、資金難からの野宿や絶食も当たり前の光景と化しました。そんな姿が視聴者の感動を呼び、たちまち人気が沸騰して社会現象に。この企画のおかげで無名の芸人だった有吉は全国的な知名度を得ました。しかしゴール後、当時政情が不安定だった区間は飛行機で移動していたことが発覚し、『ヤラセではないか』と大きな物議を醸すこととなったのです」(同・記者)

また“ヤラセ”は、同番組シリーズが幕を閉じた原因にもなっている。

02年8月、後継番組の『電波少年に毛が生えた 最後の聖戦』はカッパ伝説が伝わる岩手県遠野市の川辺で、「芸人がカッパの格好で潜伏したら、人々はどう反応するだろう」といった企画を敢行。するとカッパの目撃情報は地元ケーブルテレビで紹介され、『東京スポーツ』ではカッパを捉えた投稿写真が一面を飾ることに。

しかしこの写真は、後にスタッフが市民を装って「東スポ」に投稿した“自作自演”だったことが発覚。関係者の怒りは日本テレビへの訴訟を検討するまでに高まり、同時期の不祥事と重なって低視聴率となった番組はついに打ち切られてしまった。

視聴率競争に負けていた90年代の日テレが、徹底的な「うさん臭さ」を売り物にして低予算で制作して話題作りに走った『電波少年』と、現在の視聴率の王者となった日テレが売れっ子芸能人を使って予算を徹底的にかけて作る『イッテQ!』では番組の作り方はまるで違うが、「ヤラセ」の体質だけは、変わらなかったようだ。

 

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