“着衣のまま”しちゃう!?美男美女のラブコメ『大人の恋は、まわり道』

映画『大人の恋は、まわり道』

映画評論家・秋本鉄次のシネマ道『大人の恋は、まわり道』

配給/ショーゲート 12月7日よりTOHOシネマズ日比谷ほかで公開
監督/ヴィクター・レヴィン
出演/キアヌ・リーヴス、ウィノナ・ライダーほか

出会って以来ケンカばかりの男女が、やがて恋愛モードに…と発展していくのは、クラーク・ゲーブルとクローデット・コルベールが共演した往年のハリウッド映画『或る夜の出来事』(34年)の昔から“ラブ・コメ”の王道、鉄板と相場が決まっている。

今回、キアヌ・リーブスとウィノナ・ライダーという、多少トウが立っているとはいえ(失礼)、20世紀のころから人気の男女優、美男美女による、とびきりの1本となった。

空港で、些細なことから口げんかを始めた初対面同士のフランク(キアヌ・リーブス)とリンジー(ウィノナ・ライダー)。偶然にも、2人とも同じ知り合いの“リゾート婚”の現地まではるばる行くことが分かり、途中の乗り物でも、現地のホテルでも、同乗や隣同士のハメとなり、口げんかが絶えないのだが、はてさて…。

 

美男美女の夫婦漫才

キアヌは『スピード』(94年)があり、『マトリックス』(99年)があり、比較的順風満帆な役者人生を歩んできたが、ウィノナの方は波瀾万丈もいいとこ。『シザー・ハンズ』(90年)などの90年代前半は一世を風靡したものの、その後は“万引き事件”を起こし、情緒不安定とも囁かれ、もはやこれまで、終わったな、と思わせるほどの00年代だったが、近年見事に復活! いやあ、しぶとい、ずぶとい。そんなキアヌとウィノナは過去三度の共演を誇り、これが四度目。そんな“ウマが合う”2人が、角突き合わす展開は見ているだけで笑える。2人とも食えない偏屈男と屁理屈女なので、その会話の内容に、そんなことドーでもいいわい、とムカつくこと請け合い。でも、それが面白い。天下の美男美女が演じるからなおさらだ。

ピューマに遭遇して危機一髪の2人が“吊り橋理論(危険に遭遇した男女は仲良くなる)”よろしく、野っ原で唐突にメイク・ラブとなるのだから男女の仲は分からない。まあ、一応服は着たままでイタすのだが、キアヌが上に乗って、わいせつに腰をキコキコ律動させ、ウィノナも感じて、“チ○コ話”で盛り上がるあたりが、実にサプライズで新鮮であった。何しろ“アオカン”ですからなあ。

これで4回目の共演なんだから、1回ぐらい“こういうコト”が実際にあっただろうにと勘ぐり…コラッ白状せい、と2人を詰問したいほど。とにかく、犬も食わない、ピューマも食わない(?)、偏屈&屁理屈男女の口げんか。ボケるキアヌ、ツッコむウィノナ。そのしゃべくり漫才的な丁々発止は見もの、聞きもの!“師走の笑い収め”“お正月初笑い”はコレにお任せ!

 

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