不振の百貨店業界に追い打ちか? アパレルとの商習慣「委託販売」をやり玉に挙げる経産省

「委託販売は、その名の通り、販売を委託することであり、商品の所有権は売れるまでメーカーにあります。百貨店は、例えばスーツを売れば、アパレルメーカー(卸売り)から販売手数料が入ります。書籍や雑誌の販売もこの形態です。委託販売で、百貨店は在庫を抱えるリスクを回避できるのです。衣料品の販売員は、百貨店の社員ではなく、メーカーから派遣された社員が行うため、人件費もゼロに抑えられます。一方でメーカー側は、自ブランドの展開スケジュールに沿って品ぞろえできることや、トレンド、売れ筋、強化商品に応じて展開を変更できます。このように、双方にそれぞれのメリットがあります。しかし、これでは百貨店は“場所貸し業”にすぎません。そのため、非成長産業と言われてしまうのです」(流通ライター)

実際に、中国人をはじめとする外国人の“爆買い”が下火になり、円高の影響もあって、高級品の売れ行きは落ちている。その結果、三越伊勢丹ホールディングス、高島屋、J・フロントリテイリング(大丸、松坂屋)、そごう・西武の大手4社の売上高は、ここ数カ月にわたり前年同月を下回ったままだ。

そこへさらに、販売不振に追い打ちを掛ける事態が持ち上がった。前述した経産省の委託見直しの件だ。