池江璃花子も病床で心配している日本競泳陣“全滅”の危機

池江璃花子 

(C)まいじつ

東京五輪に向け、日本競泳陣がピンチに立たされている。不正薬物の使用を取り締まるドーピング検査に対し「防ぎようがない」の声が出始めたのだ。

競泳日本選手権に男子200メートル個人メドレーのエース、藤森太将の姿がなかった。藤森は2016年リオデジャネイロ五輪・同種目で4位入賞を果たしている。東京五輪でのメダル獲得も期待されていたが、選手選考をかねた同大会にエントリーしなかったとなれば、オリンピック出場は危うい状況だ。

「ドーピング検査で陽性反応が出たんですよ。昨年12月、中国で開かれた世界選手権中の検査に引っ掛かり、再検査も受けたものの、結果は変わりませんでした」(スポーツ紙記者)

まだ暫定処分だが、出場停止となったのだ。

 

細心の注意を払っても陽性反応が出た

当の藤森はもちろん、日本水泳連盟も異議申し立ての手続きを進めている。しかし、この騒動と同時に出たのは、「防ぎようがない」の声。競泳に限らず、日本の各スポーツ団体は禁止薬物の撲滅活動にはむしろ積極的で、国際大会出場レベルにいる選手に対しては、厳しい講習も続けてきた。藤森もその1人であり、「どこで摂取したのか?」と、戸惑いの声を漏らしていた。

「今回出た禁止薬物の成分ですが、市販の風邪薬にも含まれています。不用意に市販薬を服用してしまったのかと思ったら、水連は市販薬の服用にも注意を促す講習をしていたんです。藤森に限らず、日本の競泳陣は事細かな注意を払ってきました」(同・記者)

今後、藤森に対する聞き取り調査を行い、そこで正式な処分の通達がなされる。日本は潔白を主張し、仮に服用していたとしても「アクシデントだった」と訴えるそうだ。

「検査にケチをつけるつもりはありませんが、藤森の言い分が認められなかった場合、第2、第3の陽性反応者が出るでしょう。ここまで注意を払ってきてアウトとなれば、防ぎようがありません」(スポーツ協会詰め記者)

日本の各スポーツ団体がクスリに敏感なのは、五輪ホスト国としてのメンツもある。メダル候補も多い日本の競泳選手が戦々恐々としているのを知ったら、病床でがんばっている池江璃花子も悲しむだろう。

東京五輪まで、あと450日あまり。「防ぎようがない」などと〝寝言〟を言っている場合ではないのだ。

 

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