イチローがWBC侍ジャパン代表になる可能性

「NPBは、新たな収入源として侍ジャパンを常設しました。ですが、観客動員数とテレビ視聴率で苦戦しています。イチローのMLB通算安打記録の報道が盛り上がっていたので、話題作りで日本人MLB選手のことを話したのではないでしょうか」(球界関係者)

勘繰る声も少なくない。小久保監督が8月に渡米することは本当だが、「実際に行ってみたが、断られた」という既成事実を作るだけになりかねないという意見が多い。

「もしかしたら、イチローだけはどうにかなるかもしれない。MLBの球団オーナーたちが国際試合での選手派遣を嫌うのは、そこで怪我があったら、何の保障もないからです。イチローはフロリダ・マーリンズで現在は4番手の外野手の扱いになっている。レギュラーではないので、本人が『出たい』と意思表示すれば、オーナーも承諾する可能性はある」(ベテラン記者)

しかし、マーリンズにはWBCで苦い思い出がある。第1回大会で、アメリカ代表チームのエースだったドントレル・ウィリスが、WBCを境に大スランプに陥った。前年のレギュラーシーズンでは22勝(10敗)を挙げたが、第1回大会の行われた2006年は12勝12敗。当時所属していたマーリンズの首脳陣は、「WBC大会中の3月にベストパフォーマンスのためのコンディション調整する代償」を口にしていた。