総観客動員数80万名以上という優良コンテンツ「夏の甲子園」に潜む闇

これだけの観客数を動員しながら、日本高等学校野球連盟(高野連)の入場料収入は7~8億円程度にすぎない。観客一人当たりにすると1,000円にも届かない。その理由はチケット代が極めて安く設定されているからだ。

バックネット裏に割り当てられた『中央特別自由席』は2,000円(今年から前方の『ドリームシート』118席に軟式野球チームの小中学生が無料で招待されている)、『内野特別自由席』は1,500円(子供は600円)、応援団が陣取るアルプス席は600円、全部で2万席ほどの外野席に至っては無料である。

「高野連には、全試合生放送するNHKや大阪朝日放送などからの放映権料は入っていません。その代わり、球場の使用料などは歴史的な理由があるために無料です。また、甲子園大会の運営に直接関わる高野連理事は無給で、大会期間中に選手たちを陰でサポートするスタッフは、高野連OBが務めていて、こちらもボランティアです。さらに派遣審判員は自費参加で、報酬は支払われていません」(スポーツ専門誌ライター)

さらに、高校野球には影の部分も付きまとう。まず関西のボーイズリーグ(中学生)を舞台に暗躍してきた“ブローカー”の存在だ。関西地区が選手供給源となって、九州や東北、四国、山陰の私立校が受け入れ先となって生徒が入学する“野球留学”や“特待生問題”には、不明朗な資金の流れが隠されている。今年も九州の某高のベンチには地元出身者が一人もいなかった。