「第2の夕張」になりかけた熱海が宿泊者数V字回復で復活

週末ともなれば熱海駅前には外国人を含む多くの観光客が押し寄せ、足湯に浸かり、大道芸に拍手している風景が見られるようになった。今年の秋の完成を目指して、駅ビルの建設が進み、大型タワーマンションも姿を見せ始めている。実際に、入湯税から推察される宿泊客数は2011年を底にV字回復し、宿泊施設は人手不足の状態が続いている。

商店街も復活した。2012年には10軒の空き店舗があり、シャッター通り感が否めなかった熱海銀座が、この4年間で飲食店などが6軒も相次いでオープンした。現在ではゲストハウスに宿泊しながら家を探し、移住する人も出ており、周辺にはギャラリーなども目に付くようになってきた。

さらには、新事業の計画も立て続けに立案されているという。熱海にいったい何が起きたのか。

「まず、熱海市の財政事情が好転したからです。熱海市では2006年9月に、現職の齊藤栄氏がわずか62票という僅差で市長となりました。この時点の市財政は、いつ“第2の夕張市”になってもおかしくない状況でした。連結財政赤字比率(一般会計収入の標準額に対する、公営事業を含んだ全会計の赤字額の割合を示す)は30%を超えていて、全国でワースト6位だったのです」

北海道夕張市は、2006年に353億円の財政赤字を抱えて財政破綻をしている。齊藤熱海市長は財政改革に最も力を注いだ。