中国の「不良債権」公式発表に日本企業が気を付けるべきこと

日米欧の場合、企業など借り手が90日以上返済を延滞すると不良債権として分類する。だが、中国の大手国有商業銀行の主な貸出先は国有企業であり、中国共産党が「貸し倒れはありえない」と発表を行えば、金融当局はそれをそのまま追認せざるを得ない。

しかし、さすがに親中派といわれるクリスティーヌ・ラガルド国際通貨基金(IMF)専務理事(代表)も、同国の数字のまやかしを見過ごせば大問題になると思ったか、4月中旬に発表したグローバル金融安定報告で、融資残高に対する中国の不良債権比率は14%、国内総生産(GDP)に対する比率は20.7%に上ると公表した。

「円換算の不良債権額は、中国当局のデータから算出すれば、3月末で23兆円です。しかし、IMF報告ではその10倍の230兆円へと膨れ上がっています。日本のそれは、対GDP比率でピーク時の2000年3月末でも12%でした。中国はその水準の1.75倍、しかも不良債権は増え続けているのですから深刻です」(経済アナリスト)

問題は、日本経済がこの現実とどう向き合うかだ。財務省によると、昨年の日本からの輸出総額のうち対中輸出は17.5%で、1位のアメリカ(約20.1%)に次ぎ2位だった。品目は建設、工作といった分野での一般機械や電子部品が多い。