アニメ『ダイの大冒険』マァムの“女性”発言を改変!「ありがとう」「否定するな」と賛否

アニメ『ダイの大冒険』マァムの“女性”発言を改変!「ありがとう」「否定するな」と賛否

『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 新装彩録版』25巻(漫画:稲田浩司、原作:三条陸、監修:堀井雄二/集英社)

1990年ごろの大ヒット漫画を原作としたアニメ『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』(テレビ東京系)。現代の基準に合わせてところどころ“原作改変”されている同作だが、新たにマァムのセリフが物議を醸しているようだ。

アルビナスの“女性扱い”は避けるべき?

話題となっているのは、2月12日に放送された第69話『愛の超激突』のワンシーン。この話では、マァムと「親衛騎団」のアルビナスによる会話が描かれた。

「親衛騎団」はオリハルコン製の駒から人工的に作り出された存在であるため、アルビナスは自分のことを「作られた駒」と表現。しかし、その胸にはハドラーへの強い感情が宿っており、マァムは「あなたはやっぱり ただの駒なんかじゃなかったわ」と“人間”扱いするのだった。

しかし、原作で同じシーンが描かれている第240話『逆転!!女王の死角の巻』では、アニメとは若干言い回しが異なる。そこでマァムは「あなたはやっぱり女性だったんだわ」と発言していたのだ。

アルビナスが無性の存在ではなく、1人の“女性”としてハドラーを愛していたことが重要だというファンにとって、この改変は納得がいかないものだった模様。SNSなどでは《残念ながら予想通り改悪》《「女性」部分を変える必要はない》《何に配慮したか知らないが、彼女が女性であったことを否定するなよ》《原作通りで何の問題もないのに…》と、反発の声が上がっていた。

原作改変は本当に正しかったのか

とはいえ、文脈としては感情をもつ「人間」と、感情をもたない「駒」が比較されているシーン。むしろ原作の「女性だった」というセリフこそ、ややズレている印象もある。男性キャラクターを愛しているからといって、そのキャラをことさら“女性”と強調する必要もないだろう。

それに気づいた視聴者からは、《マァムのモノローグは変えて来るはずだと信じてたらやっぱり変えて来てた、ありがとう多様性の社会》《「女性うんぬん」は改変されるだろうと思ってたけど、なるほどそうか!! 国語力高すぎスタッフ陣!!》《違和感なく現代の価値観に合うよう、それでいて原作の空気を損なわないようにしてくれていてよかった》とも評価されているようだ。

ただ、改変が“正しい”からといって、ファンに受け入れられるとは限らない。これまでには、マァムのコスチュームが露出の少ないものに変更されたり、男性キャラのセクハラ描写がカットされたりと、さまざまな改変が行われてきた。また、氷炎将軍フレイザードが女性の顔を焼き、「男も女も関係ねェ」と言い放つ場面も、その行為はもちろんセリフまでボツにされている。

いずれも現代の価値観で受け入れやすいシーンとなっているが、原作ファンの中には失望を隠せない人も。当時の価値観を保存しておくべきという考え方もあるだろう。

大きく変わっていく時代の中で、数十年前の原作をアニメ化する際にはどんな方針をとるべきなのか。今後も議論を呼ぶ問題となりそうだ。

文=野木
写真=まいじつエンタ
■『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 新装彩録版』25巻(漫画:稲田浩司、原作:三条陸、監修:堀井雄二/集英社)

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