実写版『ONE PIECE』アーロンの黒人起用は大正解!? ポリコレに敏感すぎるニッポン

実写版『ONE PIECE』アーロンの黒人起用は大正解!? ポリコレに敏感すぎるニッポン

『ONE PIECE』101巻(尾田栄一郎/集英社)

現在『Netflix』では、大人気漫画『ONE PIECE』の実写版を制作中。3月9日、その追加キャストの情報が解禁された。しかし意外なキャスティングに、ファンの間では「ポリコレ配慮ではないか」という疑惑の声が上がっているようだ。

「魚人」のキャスティングが話題に

今回公式ツイッターで発表されたのは、作品の初期に登場したキャラクターたちの俳優。「アルビダ海賊団」の船長・アルビダや彼女の部下・コビーのほか、海軍の英雄・ガープやバギーといったお馴染みのキャラクターまで、合計6名のキャスティングが紹介された。

その中で注目を集めたのは、「魚人海賊団」を率いるアーロンの配役だ。アーロンは“魚人”という設定で、実写化が難しいと予想されていたキャラクターの1人。その役には、アメリカ出身の黒人俳優であるマッキンリー・ベルチャー三世が選ばれている。

『ONE PIECE』の世界観に黒人の俳優が起用されたことで、一部のファンは邪推を働かせている様子。人種差別に配慮した“ポリコレ”的なキャスティングだと疑われており、SNS上では《アーロンなんで黒人なの? ポリコレに配慮しすぎて訳分からんことになってるやん》《ポリコレ臭を感じずにはいられない》《差別するつもりはないけど無理矢理キャスティングするのは好きじゃない》《アーロンが黒人枠は流石にポリコレ“ギア2”やろ》といった意見が上がっていた。

たしかにアメリカでは実写版『リトル・マーメイド』を始めとしたさまざまな作品で、黒人を起用するキャスティングがよく見られる。馴染みのない日本人が警戒するのも仕方ないが、実際には作品としての“必然性”がある配役だったかもしれない。

日本はポリコレ後進国なのか…

「ONE PIECE」において、アーロンを含む魚人族は、人間から長きにわたって差別を受けてきた過去がある。権利や尊厳を獲得するために動く魚人も存在し、作中でも重要なストーリーを織りなしてきた。

そんなアーロンの境遇を表現するために、黒人をキャスティングすることについて、《アーロンに黒人は適役だと思うな》《制作側が原作ちゃんと読んでる可能性がある》と賛同する人も少なくないようだ。

なお、マッキンリー本人はアーロン役を楽しみにしているようで、ツイッター上で自身とアーロンをコラージュさせた画像を投稿。この投稿には「魚人差別と黒人を関連づけての配役は抗議した方がいい」といったニュアンスの反対意見も上がっていたが、マッキンリーは毅然とした態度で「アーロンは多くの虐待と虐待を経験してきました。でも、そういう深みのあるキャラクターを演じることができて感謝しています」と答えている。

彼の情熱を見るかぎり、ポリコレやキャラと役者の背景などは抜きにしても、起用は大成功と言えるだろう。

文=大獄貴司
写真=まいじつエンタ
■『ONE PIECE』101巻(尾田栄一郎/集英社)

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