緒方恵美のジェンダーフリー発言が物議…声優・アニメ界隈は世界から取り残されている?

緒方恵美のジェンダーフリー発言が物議…声優・アニメ界隈は世界から取り残されている?

緒方恵美のジェンダーフリー発言が物議…声優・アニメ界隈は世界から取り残されている? (C)PIXTA

2021年度に活躍した声優や作品を称える一大イベント『第16回声優アワード』が、3月5日に行われた。その授賞式でベテラン声優・緒方恵美が“ジェンダー”にまつわる発言を口にしたことで、大きな波紋が広がっている。

男性役が“女優賞”の違和感

緒方は、2021年に『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の碇シンジ役や、『劇場版 呪術廻戦 0』の乙骨憂太役を熱演。どちらも興行収入100億円を突破しており、他を寄せ付けない活躍を見せた。

同アワードでは「シン・エヴァンゲリオン劇場版」での演技を評価され、緒方は「主演女優賞」を受賞。受賞セレモニーで壇上に上がった際には、喜びのコメントと共に「女優賞でいいのですか?」と驚いたことを明かしている。

緒方は約30年のキャリアの中で、約7割が少年や青年だったそう。男性役を長く演じてきたことから、「自分が女優だと思っていたことがあまりない」などと語っていた。

そして男性役での受賞にも関わらず「女優賞」と括られたことに対して、違和感を表明。明確な批判は避けつつも、「次回からは、男とか女とかどうでもいいので2人ずつ」などと、ジェンダーの枠組みを取り払った試みについて提案を行った。

実績ある声優の勇気ある発言に、ネット上では《ジェンダーの観点から男優賞女優賞のあり方について切り込んでくださって素晴らしいスピーチでした》《緒方さんがこう言ってくれて頼もしい》《緒方恵美さんの受賞スピーチには社会人として健全な判断力を感じます》と、称賛の声が相次いでいる。

なぜ受賞式で…お門違いの非難も

その一方で、緒方のスピーチに対して苦言を呈す人も。とくにジェンダーについて発言する場として、《授賞式の壇上はふさわしくなかった》との指摘が目立つ。

賞を受け取りながら、イベントそのものを「時代遅れ」とけなすような発言ではないかと咎められている模様。ジェンダー枠組みについて否定するなら、《受賞を辞退すべきだった》との指摘もあるようだ。

また、ジェンダーという言葉に過剰な嫌悪感を示す人からも、緒方に対する批判が飛び交っている。こうした騒動で決まって出てくるように、《それで女が賞とれなくなったら文句言うんやろ》《なら女子トイレ男子トイレもなくせよ 女子風呂男子風呂もなくせ》《女性専用車両とかレディースデーとか全て無くしてからどうぞ》といった論点をすり替えた暴言も少なくない。

とはいえ、大勢が注目する場で問題を取り上げたからこそ、声優や賞にまつわるジェンダーへの理解が深まったのも事実。緒方の発言を受け、次回の「声優アワード」や声優業界がどう変化するのか注目したい。

文=野木

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