ジャンプ『僕とロボコ』に戦慄…ギャグ漫画家の“ホラー回”が怖いのはナゼ?

ジャンプ『僕とロボコ』に戦慄…ギャグ漫画家の“ホラー回”が怖いのはナゼ?

ジャンプ『僕とロボコ』に戦慄…ギャグ漫画家の“ホラー回”が怖いのはナゼ? (C)PIXTA

普段は人を笑わせることに執心しているギャグ漫画家だが、彼らがホラー漫画を手掛けると“傑作”が生まれがちだという。4月4日発売の『週刊少年ジャンプ』18号では、『僕とロボコ』において異様なクオリティーのホラー回が誕生した。

呪いの人形が怖すぎる…

「僕とロボコ」は、ポンコツ気味のメイドロボット・ロボコを中心としたドタバタコメディー。だが、第83話『アカネとロボコ』では一転してホラーな雰囲気が立ち込めていた。

物語は、ロボコと骨董屋にやってきた友人・アカネが、知らぬ間に自分そっくりの人形を購入することから始まる。それはただの人形ではなく、不気味な視線を向けてきたり、遠ざけても戻ってきたりと不自然なことばかり。そんな人形と過ごすうち、アカネは不気味な世界へと誘われてしまう…。

序盤は普段のタッチで描かれていたものの、ストーリーが加速していくにつれて、おどろおどろしく変化。後味の悪いオチも相まって、読者たちはすっかり呪いの人形が頭から離れなくなってしまったようだ。

ネット上では、《ロボコ怖い 何で最後までしっかりホラーなんだよ》《怖い怖い言われとるけど、ロボコやし、平気平気と思って読んだら、本当にホラーだった。絵柄怖すぎ》《ギャグで中和できないくらい怖いんですけど…》《ロボコの人形、夢に出てきそう。めちゃくちゃ怖い》《これ何の心構えもなく読んだ小学生とかトラウマになりそう…》と怯える声が上がっている。

ギャグ×ホラーは親和性アリ?

ギャグ漫画で描かれる突然のホラー回は、なぜか記憶に残るものばかり。たとえば、増田こうすけの『ギャグマンガ日和』では、第266話『ぼくちゃん探偵の夢推理』が有名だ。“ぼくちゃん”が他人の夢に入り込むという筋書きなのだが、ゾクッとするような不気味な描写が挟まれていた。

また、浜岡賢次の『浦安鉄筋家族』シリーズでは、作者のゾンビ・ホラー映画好きが昂じたオマージュが何度か描かれている。さらに、狂気的すぎるギャグが一周回って恐怖に転じたことも。登場人物の1人・笛男は多くの読者にトラウマを植え付けている。

ちなみに「僕とロボコ」も今回が初のホラーではなく、第50話『怪談とロボコ』や第7話『オバケとロボコ』も完成度が高いと評判。作者の宮崎周平はホラー好きらしく、本誌の巻末コメントでは《怖い話は怖いですが好き》と語っている。画風もホラー漫画の巨匠・楳図かずおや伊藤潤二に寄せることがあり、両者からも影響を受けていそうだ。

読者の感情に働きかけて「笑い」を引き起こすテクニックと、「恐怖」を感じさせるテクニックには、何かしら通じるものがあるのかもしれない。好評を受け、さらに進化したホラー回が描かれることにも期待したい。

文=野木

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