『にじさんじ』参入でTwitchが生配信界の覇権へ! YouTubeが見捨てられたワケ

『にじさんじ』参入でTwitchが生配信界の覇権へ! YouTubeが見捨てられたワケ

『にじさんじ』参入でTwitchが生配信界の覇権へ! YouTubeが見捨てられたワケ (C)PIXTA

世界最大級の動画配信プラットフォーム『YouTube』。近年では生配信も大いに盛り上がっていたものの、このところゲーム実況を生業とする配信者たちが、続々と“離脱”している。代わりに台頭の兆しを見せているのが、配信サイト『Twitch』だ。

「YouTube」から脱走者が続出

「YouTube」の特徴は、なによりユーザーの年齢層が幅広いこと。そのため人気が出れば、生配信に多くの視聴者がやってくる。ここ数年の動向を見ると、トップ層のVTuberやストリーマーなどは数万人規模の同時視聴者数を叩き出していた。

現在もその数字は衰えていないものの、昨年から今年にかけて大きな異変が。「YouTube」から、ゲーム生配信に特化した「Twitch」へと移行する配信者の姿が目立っている。

完全に移行したわけではないものの、たとえば『にじさんじ』に所属する叶や勇気ちひろ、『ぶいすぽっ!』の花芽すみれや橘ひなのなど、人気VTuberたちが続々「Twitch」に参入。共通しているのは、いずれも『Apex Legends』や『VALORANT』といったFPSゲームを好んでいる“ストリーマー系VTuber”という点だ。

「Twitch」は両タイトルの需要がかなり高く、公式によるカスタムマッチイベントが開催されることもある。ただ、「YouTube」でも数字が出ていたことを考えると、他にも「Twitch」を選ぶ利点があるのかもしれない。

「YouTube」にオワコン化の危機?

こうした流れは、VTuberだけに限定されるものではない。トップ配信者の1人、加藤純一はこれまで「YouTube」と「Twitch」の両方で活動していたが、3月31日に行った生配信で「Twitch」への完全移行を示唆。その理由の1つとして、「YouTube、配信者が面白くないなんか…」「芸能人が配信するサイトになっちゃってる」と述べていた。

たしかに近年の「YouTube」は、お笑いタレントやジャニーズといった“芸能人YouTuber”の巣窟となっている印象。しかも、ほとんどがYouTuberによる企画の焼き直しや、VTuberやストリーマーの真似事めいたゲーム実況ばかりだ。知名度はあるため人は寄ってくるが、面白いコンテンツを求める層にとってはノイズになってしまうのだろう。

また「YouTube」の生配信において、最近では暴露系YouTuberのコレコレや、ゴシップ系チャンネルの東谷義和(ガーシー)などが圧倒的な数字を出している。そうしたクリエイティブとはほど遠いコンテンツが幅を利かせていることに、加藤は警鐘を鳴らしているのかもしれない。

とはいえ、元々「YouTube」は地元ノリを全面に押し出した若者たちによる“ビデオ日記”で持て囃されていたサイト。最初からゲーム系の生配信と需要がかみ合っていなかった節もある。

今後は「YouTube」と「Twitch」の棲み分けが一層進んでいきそうだ。

文=大上賢一

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