
『ONE PIECE』102巻(尾田栄一郎/集英社)
『週刊少年ジャンプ』で連載中の漫画『ONE PIECE』にて、ここ最近「悪魔の実」の“覚醒条件”が新たに判明。しかし過去の描写を振り返ってみると、その法則に当てはまらない存在が登場していたようで、考察勢を悩ませている。
※『ONE PIECE』最新話の内容に触れています
「悪魔の実」の能力者は、ときに覚醒して能力が大幅に向上することがあるという設定。ただ、覚醒するための具体的な条件はこれまで明らかになっていなかった。
唯一説明があったのは、「ドレスローザ編」の第785話『足が折れても』でドンキホーテ・ドフラミンゴが語った話くらいのもの。しかしそこでは、覚醒が“稀”に起きる…といったぼんやりとした説明しか行われていない。
そんな中、4月11日発売の「ジャンプ」19号に掲載された第1046話『雷ぞう』にて、新たな事実が判明。カイドウがルフィに対して、「心身」が能力に追いついたときに起きるのが覚醒だと説明していた。
今まで判明した覚醒済みの能力者を見てみると、ドフラミンゴやシャーロット・カタクリなど、たしかに心身が極限まで鍛えられている猛者たちばかり。カイドウの説明には大きな説得力がある。
「心身」は本当に必須条件なのか
しかしその一方で、覚醒の条件から逸脱しているキャラクターの存在も。それは「大監獄インペルダウン」で登場した「獄卒獣」だ。
獄卒獣は、LEVEL3以上の囚人を見張っている獣人たち。ホルスタインやコアラ、サイなどをモデルにしているが、その風貌は巨人のような異形で、並みの能力者では太刀打ちできない力をもつ。当時、ルフィが数人がかりでも苦戦させられたほどの実力だ。
クロコダイルはそんな獄卒獣について、「覚醒した動物(ゾオン)系」と説明しており、異常なタフさと回復力が特徴だと語っていた。たしかに力量だけ見れば、能力が覚醒しているとしか思えない。
ただ、覚醒に必要な「心身」が備わっているかというと微妙なところ。とくに「心」に関しては非常に疑わしい。読者の間でも、《獄卒獣を見るかぎり、ゾオン系に関してはとてもそうは思えねぇ…》《ゾオン系の覚醒といえばインペルダウンの獄卒獣だけど…現在のルフィの状況とは明らかに違うんだよね》と疑問の声が上がっている。