
『呪術廻戦』19巻(芥見下々/集英社)
人気漫画『呪術廻戦』の最新話が、4月18日発売の『週刊少年ジャンプ』20号に掲載された。『HUNTER×HUNTER』ゆずりの難解なルールが設定されている「死滅回游」編だが、読者だけでなく作者・芥見下々も混乱している部分があるようだ。
※『呪術廻戦』最新話の内容に触れています
第181話『東京第2結界(1)』では、乙骨憂太の仙台での戦いが終結。石流龍、烏鷺亨子に勝利したものの、命は奪わなかったため、その甘さを両者から指摘されたようだ。
しかし乙骨はたんに甘いだけでは終わらず、ちゃっかり2人からポイントを譲渡してもらう。不敵な笑みを浮かべつつも、所持ポイントは一気に「200点」へ上った。
問題は、ここで記された点数の“計算ミス”。乙骨は石流たちと戦い始める前、35点を所持していた。つまりは165点を一気に稼いだことになる。
もともと石流は77点、烏鷺は70点を保有していた。ゲームのルールで術式が剥奪されてしまうのを防ぐため、1点を残して譲渡されたと考えるなら、76+69点で145点。さらにドルゥヴ・ラクダワラと黒沐死を撃破しているので、術師2人殺害による10点が加算されるが、155点で合計ポイントは190点にしかならない。
謝罪ツイートがネタバレに?
この計算ミスは作者自身、すぐに気づいたらしい。「ジャンプ」電子版が発売される午前0時ちょうどに、公式ツイッターから訂正のアナウンスが行われた。
本日発売の週刊少年ジャンプ20号掲載『呪術廻戦』31ページにて誤りがありました。
「所持得点200点」とありますが、正しくは190点です。
欄外にある記載も+20点ではなく、正しくは+10点です。
訂正してお詫び申し上げます。— 呪術廻戦【公式】 (@jujutsu_PR) April 17, 2022
そこでは芥見から、《乙骨を200点乗せたい気持ちが強すぎてルールを都合よく改変してました。恐ろしいです。良く分からん話を続けてる中でややこしいミスをしてしまい申し訳ありません》とのコメントも添えられている。
これにて一件落着…となりそうだったが、あまりにも早すぎる謝罪コメントが、かえって悲劇を生んでしまった様子。誰もが0時に最新話を読むわけではないので、乙骨の200点獲得という“公式ネタバレ”をくらう読者が続出してしまう。
ネット上では、《早すぎるネタバレ くそワロタww》《いやまだ読んでねーよ、仕事早すぎだろ》《最速でネタバレ喰らってる気分》《そもそも単行本勢もいる訳だし、本誌勢でも通知オンにしてたら防ぎようのないネタバレとか公式としてどうなん?》といった声があふれていた。
同作は一時期、「ジャンプ」本誌に掲載される予告が数話先の内容になってしまう“予告ネタバレ”を何度か発生させた過去がある。不可抗力とはいえ、今度はちょっと違った形でのネタバレとなったようだ。
あまりに難解な「死滅回游」のルール。作者自身のためにも、展開がまとまっていくことを祈りたい。
文=野木
写真=まいじつエンタ
■『呪術廻戦』19巻(芥見下々/集英社)