
『BLEACH』の黒歴史!? 無能集団「仮面の軍勢」とは何だったのか… (C)PIXTA
『週刊少年ジャンプ』を代表する漫画、久保帯人の『BLEACH』。バトル漫画ならではのパワーインフレに見舞われた同作だが、その中で悲惨な戦績を叩き出したキャラクターたちも。「仮面の軍勢(ヴァイザード)」が「無能すぎる」という声も多く聞かれる。
「虚化」もできる死神集団
「BLEACH」は、霊が見える特殊能力を持った主人公・黒崎一護が死神となり、虚(ホロウ)との闘いに巻き込まれていくバトル漫画。その中で「仮面の軍勢」は、「破面(アランカル)篇」から登場した。
彼らは元死神でありながら、禁術を使って虚の力を得た者たち。元「護廷十三隊五番隊」隊長の平子真子を筆頭として、8名のキャラクターが所属している。
初登場時には、思想も所在も一切不明のミステリアスな集団として描かれており、それぞれのメンバーが強者の雰囲気を醸し出していた。そのため当時の読者たちは好奇心をそそられたのだが、その後の展開で期待と予想をことごとく裏切っていくことに。
「仮面の軍勢」の戦闘能力は虚化により底上げされているため、かなり強いはず。しかし圧倒的に戦績が悪いため、全く活躍した印象がないのだ。
たとえば「BLEACH」屈指の強敵、藍染惣右介とその一派との戦闘では、虚化の仮面をつけて堂々と闘いに参戦。しかし大虚(メノス・グランデ)の最下級ギリアン相手に無双した程度で、大した勝ち星はない。
まともに役に立ったのはハッチだけ
とくにひどかったのは、猿柿ひよ里と六車拳西だ。ひよ里は、相手のほうが明らかに強いのに藍染惣右介の挑発に耐えられずに斬りかかり、市丸ギンに背後から下半身と上半身の真っ二つに斬られてしまった。
また、六車拳西は藍染配下のワンダーワイスと交戦。勢いよく卍解を披露したものの、場面が別のキャラに移ったため、戦闘シーンは全く描かれず卍解の説明もなし。その後、ワンダーワイスはなぜか山本総隊長と対峙していたため、描写もなしに敗れたとされている。
他のキャラクターも似たり寄ったりで、唯一目立った活躍があるのは“ハッチ”こと有昭田鉢玄くらいのもの。「エスパーダ」のNo.2バラガンを仕留めるなど、大金星を挙げていた。
散々な扱いの「仮面の軍勢」に、ネット上では《まさか見せ場がないまま消えるとは思わなかった》《ヴァイザードっていう名前だけはカッコいいよね》《かっこよく出した第三勢力をあそこまで無能に描く師匠さすが》といった評価が下されている。
いずれのメンバーも個性的で、スタイリッシュな見た目であることは確か。何かの折に、名誉挽回のチャンスがあればいいのだが…。
文=「まいじつエンタ」編集部
【画像】
Khosro / PIXTA