『ONE PIECE』ワノ国20年の因縁にシラケ声? 引き延ばしに25年ついてきた読者…

『ONE PIECE』ワノ国20年の因縁にシラケ声? 引き延ばしに25年ついてきた読者…

『ONE PIECE』102巻(尾田栄一郎/集英社)

現在『ONE PIECE』では、「ワノ国編」がクライマックスに突入しているところ。5月16日に発売された『週刊少年ジャンプ』24号では、およそ“20年の因縁”に終止符が打たれたものの、釈然としない思いを抱く読者も少なくない。

※『ワンピース』最新話の内容に触れています

第1049話『目指すべき世界』では、ルフィが「ヒトヒトの実」幻獣種モデル“ニカ”の真骨頂を見せる展開に。天空から巨大な拳を振り下ろし、カイドウを地上に叩きつけるのだった。

ラストページには「20年を背負った戦いがここに──」という煽り文が掲載されているため、これにて勝敗が決したものと思われる。光月おでんの子どもであるモモの助や日和も健在で、祭りに興じていた「ワノ国」の人々も無事に助かったため、まさに大団円と言えるだろう。

振り返れば、カイドウと黒炭オロチによっておでんが処刑されたのは20年前のこと。赤鞘九人男メンバーのある者はワノ国に潜伏し、またある者はトキトキの実でタイムスリップし、復讐の時を待っていた。ルフィは自らの手によって、そんな因縁を断ち切ったのだ。

しかし作中で“20年”は遥かな時間のように描かれているが、読者の中にはあまりピンと来ていない人も。というのも、「ONE PIECE」の連載期間と比べれば大した年月ではないのだという。

引き伸ばし展開の犠牲者たち

「ONE PIECE」の連載が始まったのは、1997年の「ジャンプ」34号。今から約25年前のことであり、赤鞘九人男とカイドウとの因縁の時間よりも長い。とくに物語が進むにつれテンポが遅くなっており、錦えもんたちが登場してからは、かなり長い時間が経っている。

これを引き延ばしと見るか、必要な長さと見るかはともかくとして、連載を追ってきた人からすれば20年などあっという間。そのためSNS上では、《読者世界でもパンクハザードで下半身だけの錦えもんと出会ってから10年経ってるのウケるな》《最初から読んでる読者はもう丸25年近く読んでるし、現実の20年前はアラバスタあたりなので、モモの助たちワノ国タイムトラベラー軍団は大したことしてない気がしてきた》《ONE PIECE…好きなんだけど、盛り盛りになり過ぎてついていけない。ちょっと疲れちゃった。25年読んできてるわけだから結末は見届けたい(早く終わらないかな…)》などとネタにする声も上がっていた。

とくに時間の流れが遅かったのが、「ワノ国編」の物語。ルフィたちがワノ国に上陸したのは、2018年7月の「ジャンプ」32号に掲載された第910話でのことだ。すでにそこから3年半以上が経過している。

ちなみに、現在の「ジャンプ」連載陣でこの時点より先に連載開始していたのは、『僕のヒーローアカデミア』『ブラッククローバー』『呪術廻戦』のみ(『HUNTER×HUNTER』も)。「ワノ国編」の展開がいかにゆっくりと進んできたのか分かるだろう。

あらためて考えると、「ワノ国」の悪夢よりも長い間、「ONE PIECE」を読者が追いかけてきたということなので、驚愕せざるを得ない。いっそのこと、赤鞘九人男の因縁も“25年”に設定しておけば、読者に不思議な感慨を与えられたかもしれない…。

文=猿田虫彦
写真=まいじつエンタ
■『ONE PIECE』102巻(尾田栄一郎/集英社)

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