
『ワンパンマン』24巻(原作:ONE、漫画:村田雄介/集英社)
『となりのヤングジャンプ』で連載中の村田雄介版『ワンパンマン』。たびたび原作にあたるONE版からの逸脱が指摘されてきたが、最新話ではその傾向がより顕著になったようだ。ファンの間では、「マルチバース化している」との説も浮上している。
※『ワンパンマン』最新話の内容に触れています
5月12日に配信された第209話では、圧倒的な力を持つサイタマの前に、ガロウが無力さを突き付けられる展開が描かれた。絶対悪の夢が破れたガロウは、サイタマの拳によって殺されることを望むも、サイタマは対話をうながすのだった。
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— 村田雄介 (@NEBU_KURO) May 12, 2022
これまでのガロウ編でも原作とは違う展開が描かれてきたが、今回のエピソードでそれが決定的に。サイタマとガロウが戦いにいたる理由から決着まで、村田版オリジナルといってもおかしくないほどONE版とはかけ離れている。
オリジナル展開の是非は分かれるところだが、原作を重視するファンの間では、《過去一レベルの改悪だな…》《村田版ワンパンマンがマジでつまらん。原作のガロウ戦の方が10倍ぐらい好きだわ》《原作よりどんどん劣っていく》《原作通りでやってくれればいいのになぁ》といった不満の声が相次いでいる。
村田版とONE版は別世界?
ここまで展開が違うと、原作ファンからすれば原作を無視されているように感じてしまうのかもしれない。しかし、そもそも村田版とONE版は「ワンパンマン」という同じ設定を下敷きにした、別の世界の話だとすればどうだろうか。
それぞれ物語にある程度同じベースを持ちながら、別世界の話として違う展開が描かれるのは、いわゆるマルチバースという設定。アメコミや映画でお馴染みのマーベルでも使われている手法で、時には作品同士で世界を行き来したりすることも。このマルチバースが、「ワンパンマン」でも導入されているのかもしれない…。
実際に「ワンパンマン」のマルチバース説を疑うファンも多いようで、《ワンパンマン、マルチバースになった?》《実はマルチバースな世界観なのか…?》といった反響も少なくない。
一応、村田版でもONEが監修していることになっているので、原作を無視して勝手に展開が進んでいるわけではないはず。このガロウ編の展開も、ONEが納得した上で描かれたものなのだろう。
文=「まいじつエンタ」編集部
写真=まいじつエンタ
■『ワンパンマン』24巻(原作:ONE、漫画:村田雄介/集英社)