アニメ『ダイの大冒険』モンスターの“人権”にも配慮? 時代感覚に合わせたアニオリ展開

アニメ『ダイの大冒険』モンスターの“人権”にも配慮? 時代感覚に合わせたアニオリ展開

『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 新装彩録版』25巻(漫画:稲田浩司、原作:三条陸、監修:堀井雄二/集英社)

「ドラクエ」シリーズのモンスターたちが多数登場する、人気アニメ『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』(テレビ東京系)。5月21日に放送された第78話『地獄からの生還者』では、そんなモンスターたちの“権利”を尊重するようなシーンがあり、称賛の声が上がっている。

※アニメ『ダイの大冒険』最新話の内容に触れています

ダイたちが天空高くに浮かぶ「大魔宮バーンパレス」で戦っている間、ロロイの谷では人間軍と魔王軍による激闘が繰り広げられている最中。そこで人間軍は、ロン・ベルクの捨て身の攻撃により、ザボエラの切り札「超魔ゾンビ」を退けることに成功した。

そして大魔王バーンの魔力を弱める魔法円を守りきり、敵の増援もないと判断したクロコダインとチウは、ダイたちを追ってバーンパレスに飛んで行く──。

今回、まず注目を集めたのは、クロコダインの相棒である鳥型モンスターのガルーダ。原作ではクロコダインのバーンパレス突入後、いつの間にかフェードアウトしてしまったキャラクターだ。

最新話ではアニオリシーンで、その離脱の経緯が明らかに。ロロイの谷で傷ついたガルーダに対して、クロコダインが「すまん…よく頑張ってくれたな、ガルーダ」と声をかける場面が追加されていた。これ以降ガルーダが登場しないのは、クロコダインが傷ついたガルーダを労り、戦いから遠ざけたからなのだろう。

モンスターを保護するアニオリ展開に…

モンスターへの配慮が行き届いていたシーンは、ここだけではない。「獣王遊撃隊」の隊長であるチウが、部下のモンスターを労るシーンも追加されていた。

原作で不足していた描写を補うようなアニオリ展開に、ネット上では《クロコダインの忠臣って言えるモンスターだし、こういう改変は製作側の作品愛を感じられて良いね》《クロコダインがガルーダを労うところ、自分的ツボイント》《こういうアニメオリジナルシーンは嬉しい》《チウ仲間思いなんだよなあ》と、称賛の声が相次いでいる。

最近のアニメ・漫画の消費者はナイーブになっており、たとえ物語上必要な展開であっても、お気に入りのキャラクターがひどい目に遭うことを許せない人も多い。とくに最近では、現実でも動物愛護を追求する動きが強くなっている。そうした人々の感情に配慮し、炎上リスクを避けるために、モンスターたちをやさしく労うシーンが追加されたのかもしれない。

だが、いくら視聴者に配慮したとはいえ、モブモンスターへの扱いにまで気を遣った作品は「ダイの大冒険」くらいのものではないだろうか。こうした制作陣の配慮が、老若男女問わず、幅広い世代に受け入れられている秘訣なのだろう。

文=Tら
写真=まいじつエンタ
■『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 新装彩録版』25巻(漫画:稲田浩司、原作:三条陸、監修:堀井雄二/集英社)

◆過去のアニメ「ダイの大冒険」レビューはこちら

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