
『ワンパンマン』24巻(原作:ONE、漫画:村田雄介/集英社)
ここにきて原作を大きく逸脱しはじめた村田雄介版『ワンパンマン』。6月9日に更新された第210話では、ガロウの設定に大きな変化が加えられたようだ。パワーインフレが進んだあまり、物語が“途中完結”するという予想も少なくない。
※『ワンパンマン』最新話の内容に触れています
前回、謎めいた存在と出会い、「神」の力を手にしたガロウ。これまでとは桁違いの力を手に入れたようで、サイタマに対して「全生命体根絶拳 核分裂」という技を放つ。それは実際の核攻撃にも匹敵する威力で、地表に天変地異をもたらすほど。
それでもまだサイタマにはダメージを与えられず、ガロウは武術の奥義「借勁サイタマ(モードサイタマ)」を使い、サイタマの技を模倣。「連続普通のパンチ」の打ち合いで、なんとサイタマに傷を負わせることに成功する。さらにはもっと規模の大きな、「全生命体根絶拳 ガンマ線バースト」を発動させるのだった。
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— 村田雄介 (@NEBU_KURO) June 8, 2022
「ワンパンマン」では、これまでもスケールの大きな戦いが繰り広げられてきた。しかし、ガロウ戦では地球どころか宇宙レベルの戦いにまで突入。「ガンマ線バースト」は宇宙で確認される中で“最大最強”の爆発現象だというが、ガロウはそれをいとも簡単に再現している。
「ガロウ編」が最終章になる可能性
村田版「ワンパンマン」では、過去のエピソードでたびたび原作からの逸脱が指摘されてきた。ガロウに関しても、原作とは異なり、善なる正義のヒーローにしか見えなくなっているという側面が。しかしエピソードの差し替えや軌道修正によって、“悪”の存在に変化し、より原作に近い展開になりつつある。
しかし戦闘力に関しては、原作にあたるONE版から大幅なパワーアップが加えられていることは確実。たとえば原作ではガロウはボロスと互角であり、接近戦ではやや有利という評価だったはず。しかし、ここ最近のガロウは、サイタマに対して何もできなかったボロスとは比較にならない強さを見せている。
パワーインフレの進み方だけ見ると、まるで“最終決戦”のような描き方。ファンの間では、原作の途中だが「ガロウ編」で物語が完結するという予想も広がっており、《最新話を読む限りもう最終話が近いんだろうなって思った》《村田もうワンパンマンやめたいんか?》《戦いの規模が最終回しそうな雰囲気》といった声が上がっていた。
ガロウの得た力が物語をどんな方向に運んでいくのか、ますます目が離せない。
文=「まいじつエンタ」編集部
写真=まいじつエンタ
■『ワンパンマン』24巻(原作:ONE、漫画:村田雄介/集英社)