『チェンソーマン』第2部はやくも失速? テンポ感に不満「全然デンジ出てこない」

『チェンソーマン』第2部はやくも失速? テンポ感に不満「全然デンジ出てこない」

『チェンソーマン』11巻(藤本タツキ/集英社)

世界が注目するダークファンタジー漫画『チェンソーマン』の2部が、7月13日から連載スタート。最新話が更新されるたびに話題が尽きないが、1部とは大きく変わっている部分もあるようで、不満をもらす読者もチラホラ現れている。

※「チェンソーマン」2部の内容に触れています

2部の内容を振り返ってみると、意外な展開の連続だった。まず第1話では、主人公であるはずのデンジが一切登場せず、世間で「チェンソーマン」が人気を集めていることが紹介されるのみ。代わりに女子高生・三鷹アサをめぐって、新たな悪魔の物語が動き始めた。

そこで新登場した「戦争の悪魔」は、打倒チェンソーマンを目論む存在であり、たとえるならばバットマンに対するジョーカーのような立ち位置。まるでヴィラン側を主役としたスピンオフのように、「戦争の悪魔」とアサの動向が描かれている。

それはそれで興味を引くが、気になるのは物語のテンポ感だ。「チェンソーマン」第1部といえば、怒涛のテンポによって波乱に満ちた展開を描き出していたことでお馴染み。1話目でデンジの覚醒とマキマとの出会い、2話目で雑魚悪魔の討伐、3話目で早川アキとの交流と、畳みかけるように設定が開示されていた。

それに引き換え「チェンソーマン」第2部では、徐々に「戦争の悪魔」の思惑や世界観が明かされているところ。とくに3話目は、一緒にデビルハンター部の入部試験を受けていた女子生徒・ユウコとの友情が示されるだけで、藤本タツキ流のほのぼの日常回といった趣だ。

「サム8」になってしまうことの危惧

ゆるやかなスタートを切った「チェンソーマン」第2部に対して、読者の間では《チェンソーマン、ひょっとして話の展開が遅い?》《第1部と比べて、すごいスローテンポに感じますな》《全然デンジ出てこねーな》《もしかしてもうチェンソーマン描きたくないんじゃないか?》と、やきもきする声が出始めている。

大人気漫画家が、ヒット作の後で失速する例といえば、やはり思い浮かべてしまうのは岸本斉史の例。『NARUTO -ナルト-』の後に発表した『サムライ8 八丸伝』は人気が伸びず、約1年で打ち切られてしまった。

岸本は以前、一般的な展開から“ズラす”という創作法を語っていたが、「サムライ8」の失敗はそのテクニックの不発だとも言われている。翻って、「チェンソーマン」第2部でもあえてデンジを出さないという“ズラし”があるように思われるが、一歩間違えると二の舞になってしまうかもしれない…。

「チェンソーマン」第1部のように、いい意味で予想を裏切る展開になってくれることを祈りたい。

文=野木
写真=まいじつエンタ
■『チェンソーマン』11巻(藤本タツキ/集英社)

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