空前のジャンプ映画ブームに取り残された? 劇場版『ドラゴンボール超』が不発だった理由

空前のジャンプ映画ブームに取り残された? 劇場版『ドラゴンボール超』が不発だった理由

空前のジャンプ映画ブームに取り残された? 劇場版『ドラゴンボール超』が不発だった理由 (C)PIXTA

『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の公開以来、映画業界では『週刊少年ジャンプ』系の原作付き作品が大ヒットする流れが続いている。しかしどんな作品でも売れるわけではなく、なぜか『ドラゴンボール』は“ハズレ”を引いてしまったようだ。

「呪術」「ワンピ」が続くも…

「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が約404億円という数字を叩き出し、日本の歴代興行収入ランキングで第1位に輝いたのは2020年のこと。それに続くように、昨年12月に公開された『劇場版 呪術廻戦 0』は、興行収入100億円を突破した。

日本のTVアニメ映画において、興行収入100億円を突破したのは、ほかには『シン・エヴァンゲリオン劇場版』しか存在しない。コロナ禍の影響もあるのかもしれないが、すっかり映画業界では「ジャンプ」ブランドが確立しつつある。

そして「ジャンプ」アニメの勢いは、それだけにとどまらない。8月6日に公開された『ONE PIECE FILM RED』は、たった12日で興行収入80億円を突破している。この時点ですでに、シリーズ最高記録だった『ONE PIECE FILM Z』の68.7億円を超えているほどだ。

人気歌い手・Adoの起用やシャンクスの活躍といった要素もあれど、やはりこの数字の伸び方には「ジャンプ」ブームの追い風を感じざるを得ない。

なぜか伸びない「ドラゴンボール」映画

こうして「ジャンプ」作品の快進撃が続いている影で、ネームバリューはどの作品よりも強いにもかかわらず、苦戦を強いられてしまった映画も。今年6月に公開された『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』だ。

時期的には「呪術廻戦 0」と「ONE PIECE FILM RED」の間であり、間違いなくブームの恩恵を受けてもよさそうなタイミング。しかし公開から約1カ月の時点で、興行収入は20億円程度だった。

ちなみにこの数字は、近年の「ドラゴンボール」劇場版シリーズと比べても見劣りするレベル。2013年の『ドラゴンボールZ 神と神』以降3作品に負けており、約40億円でシリーズ最高の興行収入を記録した『ドラゴンボール超 ブロリー』とは、ほぼダブルスコアの差が付いている。

実際のところ、最新作の『ドラゴンボール超』は本誌ではなく『Vジャンプ』で連載中。今時のジャンプっ子には、「ONE PIECE」は馴染みはあっても、「ドラゴンボール」は縁遠い存在なのかもしれない。

もちろん作品自体は時代を超える魅力があるはずなので、劇場版「ドラゴンボール」を新規ファンに届ける工夫が求められるだろう。

文=野木

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Benzoix / PIXTA

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