『ONE PIECE FILM RED』と本編は同じ世界線!? 谷口監督の発言に物議

『ONE PIECE FILM RED』と本編は同じ世界線!? 谷口監督の発言に物議

『ONE PIECE』103巻(尾田栄一郎/集英社)

尾田栄一郎が総合プロデューサーを務める劇場版『ONE PIECE FILM RED』が、8月6日に公開された。作中には本編と齟齬が生じる要素もあるため、いわゆるマルチバースだと考えられてきたのだが、監督・谷口悟朗氏から驚きの発言が飛び出したようだ。

マルチバース説をキッパリ否定

「ONE PIECE」ファンを騒然とさせたのは、8月25日にネットメディア『CINRA』で公開されたインタビュー記事。そこで谷口監督は、「ONE PIECE FILM RED」が尾田栄一郎のなかにあるシャンクスの時間軸に組み込まれており、「マルチバース」ではないと断言している。さらに、物語の時系列的な設定も存在しているという。

そもそも劇場版の「ONE PIECE」はTVアニメとは違い、パラレルワールドの物語というのがファンの間では定説だった。これまで劇場版のオリジナルキャラクターで、原作でもハッキリ言及されたのは、もともと登場予定だった“金獅子のシキ”のみ。すなわち今作のオリジナルキャラクター・ウタも劇場版にしか登場しない、ゲストのようなものだと思われていた。

ところが谷口監督の言うことを信じるなら、ウタをめぐる出来事は本編と同じ世界で起きたことらしい。ということは、ウタの幼馴染であるルフィや、ウタの“父親”であるシャンクスの設定に関しても、劇場版の描写が適用されるのだろう。

それでも谷口監督の発言に耳を疑ってしまうファンも多いようで、ネット上では《マルチバースなわけなくない!?》《どこをどう見ても矛盾がある》《ウタが原作軸にもいることは分かるんだけど、この映画もマルチバースじゃないってのはどういうことなんだ》といったツッコミが相次いでいる。

アニオリで描かれた重大シーン

実際に「ONE PIECE FILM RED」の内容は、本編の時間軸と照らし合わせると、矛盾が出てくる部分も多い。マルチバースでなければ辻褄が合わないという意見も、もっともではある。

しかしその一方で、アニメの制作サイドは同作を原作と同じ世界の物語として強くアピールしたがっている印象。たとえばTVアニメ版「ONE PIECE」では8月14日から2週連続で、劇場版と連動したオリジナルエピソードが放送されたのだが、そこではルフィのルーツをめぐる描写が盛り込まれていた。

8月14日放送の第1029話では、幼少期のルフィが暮らしていたフーシャ村に、「赤髪海賊団」が初めて訪れた際のエピソードが登場。今まで描かれていなかったシャンクスとルフィの初対面シーンが明かされた。

それ以外のシーンでもウタが強烈な存在感を放っており、ルフィとシャンクスの物語に“最初から”関わっていたことになっている。時間軸の整合性はともかく、もはやウタは公式に認められた「ONE PIECE」の最重要人物だ。

その甲斐あってか、劇場版は現在未曽有の大ヒットを記録している最中。ここまで来ると、誰も“後付け”などと否定できないだろう。

文=「まいじつエンタ」編集部
写真=まいじつエンタ
■『ONE PIECE』103巻(尾田栄一郎/集英社)

【あわせて読みたい】