AIイラスト問題がVTuberにも波及!『ホロライブ』夏色まつりや白上フブキが注意喚起

AIイラスト問題がVTuberにも波及!『ホロライブ』夏色まつりや白上フブキが注意喚起

AIイラスト問題がVTuberにも波及!『ホロライブ』夏色まつりや白上フブキが注意喚起 (C)PIXTA

現在ネット界隈では、ハイクオリティなイラストを簡単に出力できる「お絵描きAI」が物議を醸している。その問題はVTuber業界にも波及しているようで、人気VTuberグループ『ホロライブ』のメンバーたちにも影響を及ぼしている模様。今後、どのような着地点に向かうのだろうか。

人気VTuberを取り巻くAIイラスト問題

10月11日、「ホロライブ」に所属する人気VTuber・夏色まつりは、SNSで投稿される自身のファンアートについて言及。どうやらAIによって作成されたファンアートが横行していたらしく、《ファンアート頼むから自分でかいてくれ;;最近のAIクオリティ高すぎて気づけなかったので…》と懇願していた。

また、同じ日には「ホロライブ」白上フブキからも注意喚起のツイートが。AIで作成したファンアートに関しては、見分けがつくように「AIで作りました」と表記するようにと呼びかけている。

その理由については、「まだ色々と発展途中な業界なので サムネ等の配信活動には活かせません」とのこと。「ホロライブ」にかぎらず、VTuber業界では有志が作成したファンアートを配信や動画のサムネイルに使用する文化がある。そこで知らず知らずのうちに、AIのファンアートを使用してしまうリスクがあるということだろう。

実際に10月5日には、「ホロライブ」の赤井はあとが、AIイラストの“罠”に引っ掛かってしまうことに。『NovelAI Diffusion』で描かれたファンアートをサムネイルに使用したことで、《AIイラストの件で、絵師さんを不快な思いにさせてしまって、配慮がなくて本当に申し訳ないです》と謝罪する騒動に発展していた。

VTuberにとっては死活問題?

なぜVTuberたちは、なぜAIが出力したファンアートに対して、これほどまでに敏感になっているのか。それはひとえに、イラストレーター対AIという敵対構図があるからだろう。

イラストAIの中でも、とくにクオリティの高さで話題を集めているのが、10月3日にサービス開始した「NovelAI Diffusion」。同サービスでは、簡単な命令のみでハイクオリティな漫画・アニメ風イラストを生成し、保存・加工できる仕組みになっている。

他のイラストAIと同じく、「NovelAI Diffusion」もネット上に存在するイラストから学習しているのだが、問題はその学習先。公式の発表によると、海外掲示板『Danbooru』に投稿されたイラストも学習先に含まれているそうだが、同掲示板は『Pixiv』やツイッターなどのサイトに投稿されたイラストの無断転載が指摘されていた。

ただでさえイラストの“無断学習”が懸念されていたこともあり、イラストレーターたちは「NovelAI Diffusion」に猛反発。AIによるイラストの学習はいまだに法整備が進んでいないため、泥沼のような論争が起きている。

VTuber業界は、ファンであるイラストレーターの厚意によって成立している部分が大きい。敵に回すことはできない以上、AIとも決別するしかないのだろうか…。

文=「まいじつエンタ」編集部

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gladkov / PIXTA

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