次世代のLiSAは生まれない? 大ヒットアニメ量産の裏でアニソン歌手が大ピンチ

次世代のLiSAは生まれない? 大ヒットアニメ量産の裏でアニソン歌手が大ピンチ

次世代のLiSAは生まれない? 大ヒットアニメ量産の裏でアニソン歌手が大ピンチ (C)PIXTA

『鬼滅の刃』以降の流れか、ここ最近は一般層にも届き、大ヒットを記録するアニメが次々誕生している。それに伴い、OPやEDをメジャーアーティストが担当することが多くなってきた。いわゆるアニソン歌手の時代は、もう終わってしまうのだろうか…。

メジャーアーティストのアニソンが当たり前に

2022年秋クールの話題作を見てみても、メジャーアーティストによるOPやEDが多い印象。たとえば『機動戦士ガンダム 水星の魔女』は、OP曲に『YOASOBI』の新曲『祝福』を採用しており、既存ファンだけでなく若い世代の新規層開拓を狙っていることがうかがえる。

また、今期の覇権候補『チェンソーマン』はOPに紅白アーティストの米津玄師を起用。大ヒットアニメの2クール目となる『SPY×FAMILY』も、誰もがよく知る人気バンド・BUMP OF CHICKENをOPに起用した。

“アニメ”というコンテンツが昔より一般的になったことで、アニメファン以外にも知られているアーティストを招くことが、ちょっとしたトレンドになっているのかもしれない。

ちなみに一昔前にも、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の主題歌に『JUDY AND MARY』の『そばかす』が採用されるなど、メジャーアーティストがアニソンを手掛ける時代はあった。しかし、楽曲はアニメの内容と無関係なものが多く、強引なプロモーション目的だと指摘されることが多い。

ところが最近ではその傾向から一転し、メジャーアーティストが“作品のため”に創作を行い、アニメと合った楽曲を生んでいる。「水星の魔女」の「祝福」に至っては、歌詞の“原作小説”がアニメ公式サイトで公開されているほどだ。

アニソン歌手はもう不要?

メジャーアーティストがアニメのために曲を作る時代になり、ネット上では《アニソンアーティストって不要だよな》《そりゃ制作側からしたら一流アーティストに歌ってほしいか》《ガチの歌手に勝てるわけがない》《一般アーティストのファンをアニメに引き込めるからWin-Win》といった声が。“アニソン歌手不要論”まで囁かれている。

とはいえ、今のところアニソン歌手が完全に淘汰されたわけではない。2022年夏アニメで話題になった『リコリス・リコイル』でも、OP曲を担当したのは『魔法少女まどか☆マギカ』シリーズなどでお馴染みのClariSだ。

他にも『シャドーハウス』2nd SeasonのOP曲でインパクトを残した絶望系アニソンシンガー・ReoNaや、『劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ』の主題歌を務める藍井エイルなど、活躍しているアニソン歌手も何人か存在する。

しかし、ただでさえ数年前から、声優系アーティストやボカロ出身のアーティストがアニメ業界で存在感を発揮。そこに“アニメのための楽曲”を歌うメジャーアーティストまで参戦し、アニソン歌手は強力なライバルだらけになっている。

今後、LiSAのような奇跡の産物がふたたび生まれることはあるのだろうか…。

文=大上賢一

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Khosro / PIXTA

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