
「キムチうるさい」で炎上! 高校生プロゲーマーが差別発言で1カ月のスピード解雇 (C)PIXTA
eスポーツの知名度は年々上がっているものの、プロゲーマーが不用意な言動によって炎上してしまうケースは後を絶たない。
つい先日には人気FPS『VALORANT』のプロ選手が、“差別発言”によって所属チームを解雇されてしまった。
名門チームで起きた珍騒動
事の発端となったのは、とあるツイッターユーザーによる告発だった。
彼は、当時『DeToNator』のVALORANT ACADEMY部門に所属していたHayappeという高校生プレイヤーに、暴言を吐かれたそう。ゲーム内チャットのログを公開し、《キムチうるさい》といった言葉を浴びせられたことを暴露している。
詳細な経緯は明かされていないが、これが韓国人に対する差別発言として批判殺到。そして「DeToNator」は、1月13日にHayappe選手を除名したことを発表した。
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█ VALORANT ACADEMY所属
█ Hayappe除名のお知らせ
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https://t.co/j4x5tZse1s— 𝐃𝐄𝐓𝐎𝐍𝐀𝐓𝐎𝐑 (@DeToNator_GG) January 13, 2023
契約解除の理由としては、《差別発言という重大なコンプライアンス違反》とのこと。
さらに「DeToNator」は、《ゲームを通じて人に成長してもらいたいと考えています。そのため差別発言などで、他のプレイヤーを傷つける行動は絶対に許されるべきではない》という説明も加えており、コンプラを遵守する姿勢を明確にしている。
なお、Hayappe選手が加入したのは2022年12月なので、約1カ月という速さでの解雇だ。
アカデミー部門を持つことの責任
「DeToNator」といえば、かつて関優太(StylishNoob)やSHAKA、SPYGEAといった大物たちが所属していた名門プロゲーミングチーム。
炎上と縁遠い印象だったこともあってか、ネット上では《差別発言でデトネから除名されてる人がおるの悲しいな》《デトネーターに泥塗るなよ…》などと失望の声が集まっていた。
とはいえ今回問題となったのは、「VALORANT ACADEMY部門」の選手。若手プレイヤーを発掘するための部門で、トラブルが起きた形となる。
「DeToNator」にかぎらず、最近の『VALORANT』競技シーンでは、本隊とは別に育成を目的としたアカデミー部門を設立するケースが増加中。
2022年に世界3位という快挙を成し遂げた『ZETA DIVISION』や国内有数の人気チーム『Crazy Raccoon』も、同様の試みを行っている。
若手プレイヤーを起用するということは、それだけ素行面のリスクが高くなって当然。Hayappe選手のようなトラブルは、ある程度は予想できていたはずだ。
そう考えると、即座に解雇するのではなく、反省を促して更生させる道があってもよかったのではないだろうか。
未来のeスポーツシーンを盛り上げるためにも、ゲームの技術だけではなく、コンプライアンスやマナー意識の向上にも力を入れてほしい。
文=「まいじつエンタ」編集部
【画像】
Khosro / PIXTA