ジャンプ『一ノ瀬家の大罪』の元ネタは?“民俗学ホラー”と手塚治虫『火の鳥』で揺れる考察

ジャンプ『一ノ瀬家の大罪』の元ネタは?“民俗学ホラー”と手塚治虫『火の鳥』で揺れる考察

ジャンプ『一ノ瀬家の大罪』の元ネタは?“民俗学ホラー”と手塚治虫『火の鳥』で揺れる考察 (C)PIXTA

さまざまな謎をはらんだ展開で、大きな波紋を呼んでいる『週刊少年ジャンプ』の新連載『一ノ瀬家の大罪』。最新話の内容から、その“元ネタ”を考察するファンが相次いでおり、「七人ミサキ」や『火の鳥』といった物語との類似性が指摘されている。

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※『一ノ瀬家の大罪』最新話の内容に触れています

同作はワケありな事情を抱える「一ノ瀬家」が、一家全員記憶喪失になったことから始まる物語。長男の翼を主人公として、記憶喪失になる前はどんな家族だったのか…という謎に迫っていくサスペンス漫画だ。

ほのぼのとした絵柄ながら、イジメや援助交際など、シリアスでハードな問題に切り込んでいく作風は、作者・タイザン5の前作『タコピーの原罪』さながら。

物語の全貌は今なお謎に包まれているが、「一ノ瀬家の大罪」というタイトルから、キリスト教における「七つの大罪」がモチーフだという説も囁かれていた。家族の人数は6人なので1人足りていないが、傲慢・怠惰・嫉妬…などの罪が、それぞれに当てはまっていくのではないかと考察されていたのだ。

しかし最新話では、父・翔が運転する車で旅行に出かけた一ノ瀬家が、交通事故に見舞われてしまう展開に。目を覚ましたとき、翼の前にいたのは、父・翔を名乗る全くの別人だった──。

集団のなかの1人が消えて、別の1人が新たに加わる…。この構図は、四国・中国地方に伝わる民話「七人ミサキ」にそっくりだと言えるだろう。

「七人ミサキ」は7人組で現世を彷徨っている亡霊で、他の人間を呪い殺し、新たなメンバーとすることで1人が成仏する…という内容だ。

やはり人数は1人足りていないものの、「七つの大罪」ではなく「七人ミサキ」が元ネタだという説が浮上している。