
スクエニ最後の希望!『FF16』の明暗を左右する“凄腕クリエイター”の存在 (C)PIXTA
新作をリリースするたびに、ゲームファンの間で賛否を巻き起こしている『スクウェア・エニックス』。2023年にはAAAタイトル『ファイナルファンタジーXVI』(FF16)の発売を控えており、その成否に大きな注目が集まっている。
「スクウェア・エニックス」はかつての栄光をふたたび取り戻せるのか…。その命運を握る人物とウワサされているのが、吉田直樹氏だ。
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「FF14」をオワコンから救い出す偉業
吉田氏の伝説を語る上で外せないのは、オンラインゲーム『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)だ。
同作はリリース当初、「未完成品」としてファンを激怒させるほどのクオリティで、酷評の嵐が巻き起こった。
当時の社長・和田洋一氏が謝罪文を出したことからも、その凄まじさがよく分かるだろう。
そんな惨状を立て直すため、新たにプロデューサー兼ディレクターに抜擢されたのが、吉田氏だ。彼は“約1万個”ともいう問題点をまとめ、ゲームを再スタートさせると、2013年8月に『ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア』のリリースにこぎつけた。
遊びやすさと世界観が劇的に改善され、プレーヤーは爆発的に増加。その後も改良パッチが重ねられ、失われたファンの信頼を取り戻すほどの名作となっている。
その成果もあり、「FF14」は3〜5年でサービス終了を迎えることが多いMMOでありながら、10年以上サービスを継続することに成功。2021年5月にはMMOアクティブランキングで世界1位を獲得、その後も上位をキープしている。
有能すぎるクリエイターの足跡
大コケゲームを世界レベルの覇権タイトルにまで成長させた吉田氏は、ネット上で《スクエニを救ったヒーロー》《神様みたいなプロデューサー》と高く評価されている。
では、そんな歴戦のゲームクリエイターはいかにして誕生したのだろうか。その足跡は、今はなきゲーム会社『ハドソン』から始まった。
そこで『天外魔境』シリーズや『爆ボンバーマン2』に携った後、2005年に「スクウェア・エニックス」に入社。『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』のディレクターを務めた他、『ドラゴンクエストX』の運営にも携わっていく。
なお、「スクウェア・エニックス」入社時は契約社員からのスタートだったが、2023年現在は代表取締役兼執行役員にまで上り詰めている。驚異的な出世街道と言えるだろう。
また昨年には、吉田氏の名前が天まで届くような出来事も。新たに発見された太陽系小惑星が『Yoshidanaoki』(ヨシダナオキ)と命名され、国内外で大きな話題を呼んだのだ。
「スクウェア・エニックス」の“希望の星”は、「FF16」を成功させ、会社を立て直すことはできるのだろうか。
文=ゴタシノブ
【画像】
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