
『HUNTER×HUNTER』37巻(冨樫義博/集英社)
『HUNTER×HUNTER』にはさまざまな実力者が登場するが、その中でも注目すべき人物がいる。グリードアイランド編から登場した“ビスケ”ことビスケット=クルーガーだ。
いまだ本気で戦闘しているシーンが描かれていないキャラクターだが、ポテンシャルは作中屈指と言っていいだろう。今回は、その戦闘力を格付けしてみよう。
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ニワカ読者が指摘する「能力が弱い」説
ビスケは、アイザック=ネテロが創始した「心源流拳法」の師範を務めていた人物。ゴンたちに念を教えたウイングの師匠筋にあたり、熟練した格闘家であることが示されている。
また、ハンターとしては二ツ星(ダブル)の称号を持ち、ハンター協会の会長総選挙でも上位にランクインしていた。どうやら作中世界のハンターたちにも、圧倒的な実力を認められているようだ。
可憐な少女のような姿に反して、実際は筋骨隆々の巨体を持っており、作中では体術のみで“無双”してきた。
ただ、そんなビスケの戦闘力を議論する際に、ネックとなるのが念能力だ。「魔法美容師(まじかるエステ)」という能力を使用するのだが、その内容は美容・健康・疲労回復の効果があるというもの。
非戦闘型の能力に思える上、念の系統も「変化系」ということで、ハイレベルな武闘派の能力者には正面から勝てないという説も囁かれていた。
ところが、実際にはビスケのポテンシャルはそんなものではない。
ネテロやメルエムと「同格」という根拠
その根拠と言えるのが、2022年に開催された『冨樫義博展 -PUZZLE-』の展示内容だ。そこでは「HUNTER×HUNTER」に関する裏設定が公開されたのだが、念能力の習得レベルによって、「優→秀→天賦→極」とランクが分かれていることが判明した。
「極」のグループには、ネテロやアルカ、メルエムといった最強クラスのキャラクターたちが。そして、なんとビスケの名前も記されていたのだ。
同じ「変化系」の猛者としては、ヒソカが思い浮かぶだろうが、ビスケはそんな彼を差し置いて作中屈指の念能力の使い手らしい。
また、ネテロの「百式観音」、メルエムの「他人のオーラを喰って自分の強さを上げる」など、「極」に属するキャラクターの能力は規格外のものばかり。
だとすれば、ビスケの能力もたんに美容に役立つだけでなく、何らかの凶悪な使い道があるのではないだろうか。
そもそもグリードアイランド編のビスケは、戦闘において最も大切な技術として、「思考の瞬発力」をゴンとキルアに伝授していた。
実際に作中の戦闘シーンでは、能力の強さというより、頭の使い方で勝敗が決する印象が強い。
すなわち「思考の瞬発力」を鍛えているビスケなら、武闘派の能力者相手でも難なく対処できそうだ。
今のところは格下としか戦っていないビスケだが、現在進行中の暗黒大陸編では、とんでもない怪物たちが登場している。
近いうちに、真の実力を見せつける日が来るかもしれない。
文=「まいじつエンタ」編集部
写真=まいじつエンタ
■『HUNTER×HUNTER』37巻(冨樫義博/集英社)