
“鳥山明神話”ついに崩壊!?『ドラゴンボール』に続き『SAND LAND』も大コケの不安 (C)PIXTA
かねてより映像化が告知されていた鳥山明の漫画『SAND LAND』が、8月18日に劇場アニメ化されることが決定した。
ここ数年、未曽有とも言える“ジャンプアニメ”の大ブームが巻き起こっているが、鳥山作品はその波に乗ることができるだろうか。
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玄人好みの名作が劇場アニメ化
「SAND LAND」の原作は、『ドラゴンボール』や『Dr.スランプ』などでお馴染みの鳥山が描く冒険ファンタジー。2000年に『週刊少年ジャンプ』で短期連載された作品で、砂漠の世界を舞台に、悪魔の王子・ベルゼブブが幻の泉を探して旅に出るというストーリーだ。
劇場アニメ化決定にあたり、公式ツイッターではキャラクタービジュアルと制作陣についての情報も公開された。
制作を手掛けるのは、『サンライズ』と『神風動画』、『ANIMA』だという。
鳥山明ワールド最高峰クオリティ!!
『SAND LAND』(#サンドランド)
8月18日(金)映画公開決定!連載から23年の時を経て、サンライズ×神風動画×ANIMAのアニメーション制作陣が映像化。
砂漠の世界の“悪魔の王子”が動き出す——#世界水の日 である本日、キャラクタービジュアルも初解禁です!#SANDLAND pic.twitter.com/oi9kddkbgd— 映画『SAND LAND』公式 8/18 公開 (@sandland_pj_jp) March 21, 2023
大人気作家の隠れた名作が映像化されるとあって、ファンたちは《めちゃくちゃ好きだから嬉しい》《鳥山明作品で一番好きな漫画だ!》《今の技術でのアニメ化が楽しみ》などと喜びの声を上げている。
ところがその一方で、《クオリティは凄そうだけど需要あるのかな》《客層がだいぶわからない》《1冊で綺麗にまとまってる漫画だけど、映画にするには地味じゃない…?》《興行収入2億円ったらいい方》と不安を吐露する人も。
「SAND LAND」は「ドラゴンボール」のようなバトルアクションを追求した作品ではなく、“オジサン”キャラや戦車のようなミリタリー要素が目立つ。マニアックで人を選ぶ漫画なので、映画版の売れ行きは未知数といったところだ。
ジャンプブームに取り残された「ドラゴンボール」
ファンたちが「SAND LAND」の興行収入を心配する理由は、他にもある。昨年6月に公開された劇場アニメ『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』が、今一つ伸び悩んでいた…という事情だ。
ここ数年、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』をきっかけとして、ジャンプ漫画を原作としたアニメ映画が次々と大成功を収めている。
国内興行収入でいえば、『劇場版 呪術廻戦 0』は約137.5億円、『ONE PIECE FILM RED』は197億円と、“100億超え”を連発中だ。
しかし「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」の興行収入は、100億ラインとはほど遠い25億円程度。鳥山が自ら原作・脚本・キャラクターデザインを担当していることを考慮すれば、かなり物足りない数字だろう。
ひと昔前の作品であることや、男性向けの作風で女性ファンがつきにくいことなど、興行収入が伸び悩んだ理由はいろいろと考えられる。
だが、ほぼ条件が同じである『SLAM DUNK』を原作とした『THE FIRST SLAM DUNK』は、今年3月の時点で興行収入116億円を突破。だとすると、単純に鳥山作品のセンスが時代に合っていない可能性もあるのかもしれない。
“ジャンプの王者”がその座をついに譲ることになるのか、「SAND LAND」に注目したい。
文=「まいじつエンタ」編集部
【画像】
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