
『クラッシュ・バンディクー』最新作にがっかり…権利問題で人気シリーズが破綻 (C)PIXTA
懐かしの名作ゲーム『クラッシュ・バンディクー』シリーズの最新作が、6月20日に発売される予定。すでにゲーム映像などが公開され始めているのだが、ファンたちの中には、その内容に落胆を隠せない人も多いようだ。
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新作はクラッシュたちが戦うMOBAに
「クラッシュ・バンディクー」は、1996年から始動した3Dアクションゲームの人気シリーズ。初代プレイステーションでナンバリングタイトルの『3』まで発売されたほか、レーシングゲームやパーティーゲームとしての展開も盛り上がった。
そんな同シリーズの最新作となるのが、アクティビジョン・ブリザードから発売される予定の『クラッシュ・チーム・ランブル』。これまでの3Dアクションを継承しつつも、ゲームジャンルは一変して4対4のMOBAになるという。
ゲーム内には、クラッシュやココ、ネオ・コルテックスといったキャラクターたちが参戦することも明かされている。
3月39日には、実際のプレイ画面を映した映像もツイッター上で公開された。しかしそれによって、落胆の声が広がることに。
More Wumpa, more Ws 🥭
Crash Team Rumble gameplay details revealed. Learn more about the team roles: https://t.co/XZ1YWLiIkm pic.twitter.com/WtcUWNOAfa
— PlayStation (@PlayStation) March 28, 2023
どうやらシリーズのファンたちが求めるものとは食い違っていたようで、《私がやりたいクラッシュではない…》《地雷臭がぷんぷんする》《とてつもなく売れなさそうと思ってしまう》といった声が続出。
また、《こういうゲーム自体には興味ないんだけど、クラッシュが続く為には遊ばなきゃいかんのかな》と究極の選択に悩まされる人もいるようだ。
権利問題から人気シリーズがめちゃくちゃに
コレジャナイ感がすさまじい「クラッシュ・チーム・ランブル」だが、こうなってしまった背景には、同作の権利問題が関係している。
初期の「クラッシュ・バンディクー」シリーズは、アメリカのゲームスタジオ「ノーティードッグ」が開発を担当し、当時の「ソニー・コンピュータエンタテインメント」(SCE)から発売された。
ちなみに「ノーティードッグ」は、その後『The Last of Us』シリーズや『アンチャーテッド』シリーズを手掛けるスタジオであり、高い開発力で知られている。
だが、1999年発売の『クラッシュ・バンディクー レーシング』を最後に、この体制が破綻してしまう。
版権をもつユニバーサルとSCEが大モメしたことが理由とされているが、『クラッシュ・バンディクー4 さくれつ!魔神パワー』からは『KONAMI』が販売を担当し、開発も別のゲームスタジオへ。
さらに販売が『ビベンディ ユニバーサル ゲームズ』に移ったりとゴタゴタが続き、その果てには売り上げ低迷により、日本国内で新作が発売されなくなった。
現在はやや息を吹き返しているものの、日本版では『クラッシュ・バンディクー4 とんでもマルチバース』が発売され、ナンバリングタイトル“4”が2作品存在するというややこしい事態にもなっている。
結局のところ、ほとんどのファンが懐かしむ名作は「ノーティードッグ」が手掛けた初期作品であり、それ以外の作品はクオリティが保証されているとは言えない。
最新作「クラッシュ・チーム・ランブル」は、同シリーズのファンたちに受け入れられるのだろうか。
文=「まいじつエンタ」編集部
【画像】
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