
格闘ゲームの衰退は『ストV』が原因!? 人気配信者も頭を抱えた稼働初期の悪夢 (C)PIXTA
格闘ゲームというジャンルは、長らく“冬の時代”に突入している。6月2日にカプコンの最新作『ストリートファイター6』の発売が迫っているが、復活の兆しは存在するのだろうか。
そもそも格闘ゲームを衰退に導いた元凶として、前作『ストリートファイターV』を挙げる人もいるようだ。
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元プロゲーマーが初期「ストV」の闇に言及
今でこそゲームとしてのクオリティが上がった「ストリートファイターV」だが、リリース当初はさまざまな不具合があり、格闘ゲームファンを絶望させたことで有名だ。
有名ストリーマー・たいじ氏は、その悪夢について4月23日の配信にて熱弁していた。
たいじ氏は、格闘ゲームが廃れた原因は「ストリートファイターV」にあるとまで主張。前作の『ストリートファイターIV』は、大会が行われるたびに動画が『ニコニコ動画』でランキング入りするほど盛り上がっていたが、新作の出来があまりに悪かったため、急速に衰退してしまったという。
さらにたいじ氏は、「今はめっちゃ面白い」とした上で、「ストV初期は本当にヤバいですよ」と回顧していた。
当時の凄惨たる状況について、『スプラトゥーン』に例え、「『スプラトゥーン3』発売ってなって『うおおおおお!』ってなったら、蓋開けてみたらソイチューバーとモデラーしかないみたいな…」と表現。さらに格闘ゲームとして致命的な“ラグ”の多さも、目に余るものだったと語る。
たいちゃんねる 「こんにちワン」 #OPENREC #雑談 https://t.co/XulqgWHkAg
— たいじ@たいちゃんねる (@taijich0324) April 23, 2023
あまりにも未完成だった「ストV」
実際に格闘ゲームが廃れた原因については、さまざまな意見がある。「ストリートファイターV」が発売される以前から、格闘ゲームは競技シーンが盛り上がっていただけで、全体のプレイヤー人口は衰退の一途をたどっていた…という見方もあるだろう。
ただ、それはそれとして初期の「ストリートファイターV」があまりに“未完成”な状態だったのは事実だ。
そうなると気になるのは、最新作「ストリートファイター6」において、悪夢が繰り返されるかどうかという点。
先日配信された体験版に関するプレイヤーの反応を見るかぎり、《正直楽しい》《まだ全然出来ないこと多いけど普通に楽しくやれそうではある》《妙な中毒性があって面白くなってきた》《スト6流行るでしょ、これは。5より爽快感ある》と、今のところは好感触といった印象ではある。
また有名プロプレイヤーのウメハラ選手も、自身の配信でゲーム性を絶賛。「最高傑作だな多分…このままいくと」とまで語っていた。
一方で、ウメハラ選手は「闇があるとしたら“モダン”な気がする」と、今作から実装される操作モード「モダンタイプ」への心配を吐露。方向キーとボタンだけで必殺技が出せるシステムなのだが、どこまで対戦バランスに影響を及ぼすかは未知数のようだ。
「ストリートファイター6」は、格闘ゲームの人気が再燃する起爆剤となるのだろうか。製品版の発売を楽しみにしたい。
文=大上賢一
【画像】
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