古参VTuber事務所に衝撃! 周防パトラ独立発表で「完全に終わったな」

古参VTuber事務所に衝撃! 周防パトラ独立発表で「完全に終わったな」

古参VTuber事務所に衝撃! 周防パトラ独立発表で「完全に終わったな」 (C)PIXTA

5月9日、人気VTuber・周防パトラが所属事務所『ななしいんく』から独立することを発表した。キャラクターやYouTubeチャンネルの権利などを運営から買い取り、個人勢VTuberとして活動を始めるとのことで、界隈を騒然とさせている。

【関連】にじさんじ『崩壊:スターレイル』配信を独占! ホロライブが絡めない裏事情 ほか

独立を決意した2つのきっかけ

自身のYouTubeチャンネルで行った配信『周防パトラから大切なお知らせ』では、パトラがファンに向けてこれまでの経緯を報告した。

卒業の理由としては、3月21日に「ななしいんく」(旧:774inc.)傘下のVTuberグループが統合されたことが1つのきっかけだったという。それによってパトラが所属していた『ハニーストラップ』も枠組みとしては消滅したため、「本当にショック」だったと語った。

そしてグループではなくソロとしての活動が始まったことで、「運営の力に頼らず、自分でいろいろやってみよう、ステップアップしてみよう」と思い、「ななしいんく」を卒業して個人で活動することを考えるようになったそうだ。

また、パトラはもう1つのきっかけとして、4月に開催されたソロライブ『kawaii holic shibuya』の裏事情についても言及する。

直前に運営が「本来目指していたクオリティには届かない状態での開催となる見込み」と前代未聞の報告を行い、炎上を巻き起こしたイベントだが、その裏では担当スタッフの失踪騒動が起きていたという。

代わりに新人スタッフへの担当変更などがあったようだが、それによってパトラに心境の変化が生じたらしく、「自分がもっと力と知識をつけて、こういう運営さんの部分をやってみようかなって思って、個人になることを決めました」と振り返っていた。

ただ、これまでの「ななしいんく」のサポートについては感謝を述べており、円満な卒業であることも強調。権利の買い取りによって「35年ローン」を背負うことになったものの、今後も“周防パトラ”として活動を続けられるのは、運営の厚意ありきだと語っている。

「ななしいんく」の今後はいかに…

VTuber業界では、さまざまな事情で事務所から卒業するケースが珍しくない。しかし基本的にはキャラクターやYouTubeチャンネルの権利は委譲されることなく、引退という形をとることがほとんどだ。

今年3月にも、ミライアカリがバンダイナムコミュージックライブ運営のレーベル『GOOM STUDIO』から引退することとなり、その存在ごと消滅。本人の口から「本当は(活動を)続けたかった」と、不本意な引退を仄めかすような言葉も漏れていたため、VTuberファンたちを悲しませた。

それに比べれば、今回の「ななしいんく」の対応は所属VTuberに寄り添ったものだ。パトラ以前には、小森めとも別会社が運営する『ぶいすぽっ!』への移籍を認められており、次々と業界的に“良き前例”を生み出している。

しかしその一方、「ななしいんく」では今年に入ってからファンの反感を買う出来事が相次いでいた。そのため、パトラの決断に対しても、《正直正解すぎないか?》《運営に対する信用が完全になくなったんだろ》《これでななしいんくはもう完全に終わったな》と運営を揶揄する声が少なくない。

同じ古参VTuber事務所の『にじさんじ』、『ホロライブ』、『ぶいすぽっ!』は、それぞれ大躍進を果たしている最中。「ななしいんく」も明るい未来を切り拓いてほしい。

文=大上賢一

【画像】

Kostiantyn Postumitenko / PIXTA

【あわせて読みたい】