スクエニのAAAタイトルも爆死…ゲーム業界から“完全新作”が絶滅する未来

スクエニのAAAタイトルも爆死…ゲーム業界から“完全新作”が絶滅する未来

スクエニのAAAタイトルも爆死…ゲーム業界から“完全新作”が絶滅する未来 (C)PIXTA

無数のゲームが途切れることなくリリースされている日本のゲーム業界だが、近年、完全新作のタイトルが激減しているという指摘もあるようだ。

実際に2023年リリースの話題作を見てみると、既存のIPを活用したものが大多数を占めている。

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攻めの姿勢が難しくなったゲーム業界

たとえば、現在大ヒットしているカプコンの『BIOHAZARD RE:4』は、2005年に発売された『バイオハザード4』のリメイク作品だ。

同じくリメイク・リマスターによって話題になるタイトルは数知れず、今年に入ってからは『龍が如く 維新!』のリメイク版『龍が如く 維新! 極』や、『ペルソナ3 ポータブル』『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』のリマスター版も話題を呼んだ。

また今年6月以降には、『みんな大好き塊魂』のリマスター版や『マリーのアトリエ ~ザールブルグの錬金術士~』のフルリメイク、『世界樹の迷宮 Ⅰ・II・III HD REMASTER』や『フロントミッション セカンド:リメイク』の発売も控えている。

他方で新作ゲームでも、既存IPを利用したシリーズものが多数。『ストリートファイター』シリーズの『STREET FIGHTER 6』、『ゼルダの伝説』シリーズの『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』、FFシリーズの『FINAL FANTASY XVI』など、ビッグタイトルがそろい踏みだ。

ほかにも、『ファイアーエムブレム』や『ピクミン』、『スーパーボンバーマン』、『アーマード・コア』などのシリーズ最新作もファンの注目を集めている。

こうした状況の背景としては、ゲームの開発にかかるコストが昔と比べて飛躍的に上がり、ゲーム会社が冒険しにくい環境になったことが挙げられるだろう。

完全新作のタイトルを開発することのリスクが上昇しているため、元々ファンが存在しており、一定の売り上げを見込める既存IPの企画が増えているのだ。

空前の盛り上がりを見せるインディーゲーム

多数のゲーム会社がシリーズの続編やリメイクでお茶を濁す一方、スクウェア・エニックスは新規IPの開発に積極的な姿勢を見せている。

ゲーム業界の未来のためには重要な取り組みだが、残念ながら“大コケ”してしまうこともしばしば。今年1月に発売された『Forspoken』は製作費130億円との噂もあるなかで、ユーザーから酷評を浴びてしまった。

また2022年発売の『BABYLON’S FALL』も、オンライン専用ゲームでありながら、約1年でサービス終了を迎えるという前代未聞の失敗作となっている。こうした例を見ても、大手ゲーム会社にとって、新規IPがリスキーなものであることは確かだろう。

そんなゲーム業界で注目すべきは、インディーゲームの動向だ。ここ数年、大手ゲーム会社であれば躊躇ってしまうような意欲的なゲームが、次々と発表されている。

たとえば『NEEDY GIRL OVERDOSE』や『天穂のサクナヒメ』といった作品は、インディーならではのポテンシャルを示したゲームの良い例だろう。

ゲーム業界は、大手ゲーム会社による新規タイトルが減りつつある。完全新作のゲームが、インディーゲームでしか生まれなくなる日も近いかもしれない。

文=「まいじつエンタ」編集部

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