
『ONE PIECE』105巻(尾田栄一郎/集英社)
以前より『ONE PIECE』考察界隈で話題となっていた、シャンクス=天竜人説。6月12日発売の『週刊少年ジャンプ』28号に掲載された最新話に、この説を裏付けるような新キャラクターが登場したことで、大きな話題を呼んでいる。
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※『ワンピース』最新話の内容に触れています
第1086話『五老星』では、聖地マリージョアで秘密裏に行われた“とある処刑騒動”が描かれた。
処刑されたのは、天竜人でありながら魚人族である、しらほし姫を守ったドンキホーテ・ミョスガルド聖。その裁きを下したのは、フィガーランド・ガーリング聖という老人だ。
ガーリング聖はかつてゴッド・バレーで活躍した「王者」であり、現在は「神の騎士団」の最高司令官を務めている人物だという。天竜人を裁く権力をもっていることから、現状作中ではトップクラスに高い地位にあることが分かるだろう。
さらにガーリング聖の登場が読者に衝撃を与えたのは、“フィガーランド”という姓が理由だ。
この名前が初めて登場したのは、2022年公開の映画『ONE PIECE FILM RED』でのこと。“シャンクスの娘”であるウタについて、五老星の1人が「あの娘がフィガーランド家の血筋でもか?」と発言していた。
同シーンの文脈から、シャンクスがフィガーランド家の血筋だと予想されていたのだが、そこにきてフィガーランド・ガーリング聖なる権力者が登場したという流れだ。おそらくはガーリング聖自身も天竜人なので、その血筋であるシャンクスも天竜人だと考えられる。
世界政府側の権力者だったシャンクス
作中には、シャンクスが天竜人であることを示唆する描写が点在している。
第907話では、世界会議(レヴェリー)が開催される前、聖地マリージョアの「権力の間」で五老星に謁見するシャンクスが登場。世界政府の最高権力者である面々から、「君だから時間を取った」などと特別扱いされており、たんなる海賊ではないことは明白だった。
そして38年前に起きた「ゴッドバレー事件」にも、シャンクスの深い関わりが匂わされている。この時、天竜人とその奴隷を守るために、ゴール・D・ロジャーとガープが手を組み、「ロックス海賊団」を打ち破った。
そして事件の裏では、赤ん坊のシャンクスがロジャーに拾われる出来事があったという。この出来事についてはたんなる推測ではなく、映画『ONE PIECE FILM RED』の入場者プレゼントである『-巻四十億“RED”-』でも明示されている。
このことから、天竜人の子どもだったシャンクスがロジャーに拾われ、後に海賊になったという説が有力になった。ガーリング聖がゴッド・バレーの関係者であることも、事実の裏付けになるだろう。
Dの一族といえば、神の天敵と言われている。シャンクスは今後、ルフィたちに敵対することになるのだろうか。
文=Tら
写真=まいじつエンタ
■『ONE PIECE』105巻(尾田栄一郎/集英社)