
Apexのランクシステム崩壊!“ヌルゲー化”で引退者が続出 (C)PIXTA
人気バトルロイヤルゲーム『Apex Legends』において、プレイヤーたちが「ランク」システムの崩壊に怯えている。5月10日から現在まで続くシーズン17にて、これまでに類を見ないほどの“ヌルゲー化”が進行しているからだ。
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簡単になりすぎたランクシステム
「Apex」はプレイヤーの実力を反映してランクが決定される仕組みで、下から「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「ダイアモンド」「マスター」「Apexプレデター」が用意されている。
いわば同作の醍醐味と言えるシステムだったが、シーズン17ではそこに大きな変更が加えられることに。実力の近いプレイヤーがマッチする「マッチメイキングレーティング」(MMR)が実装されたほか、相手を倒した数(キル数)よりも順位が重視されるようになった。
「順位が重要ということは、リスクをとらずに生存していればポイントを稼げることを意味します。そうしたシステムの変更によって、プレイヤーたちのランクは極端なインフレを起こしているようです。
トラッカーサイト『Apex Legends Stats』によると、現在20%近いプレイヤーが『マスターランク』に到達しています。マスターとは、プロゲーマーを除く一般プレイヤーにとって、実質的なゴールとなっていた上位ランク。
実際に同サイトの集計では、これまでのシーズンでマスターに到達した割合は数%にも満たないことが多かったので、どれだけの異常事態なのかよく分かります」(ゲームライター)
結局止まらない“Apex引退”
誰もがうらやむ称号だった「マスターランク」が、フリーパス状態になりつつある現状の「Apex」。さらにユーザーの間では、敵と戦わなくてもランクが上がる仕組みに不満が集まっている。
「現在のランクマッチは、10位まで生存すれば獲得ポイントがプラスになる仕様。つまり、敵から隠れているだけでもランクが上がるということです。
これを皮肉るためか、海外プロのsweet選手は自身の配信で“0ダメージ0キルでプレデターに上りつめる企画”を実施し、19時間ほどでチャレンジを成功させていました」(同・ライター)
そして良くも悪くもランクを上げやすくなったことで、思わぬ弊害が生まれたようだ。
「今シーズンの『Apex』は一時期盛り上がっていたものの、現在はプレイヤー数が前シーズンよりも減少しています。今まで努力を重ねてプレイヤーが、初めて『マスターランク』に到達し、達成感を得て引退したのかもしれません。
従来のランクシステムが飽和していたのは確かなので、テコ入れ自体は正解だと思いますが、そのやり方には疑問が浮かんでしまいます。たとえば『VALORANT』のように、新たなランク帯を追加して、やり応えを演出するのも1つの手だったのではないでしょうか」(同)
サービス開始から4年が経過したにもかかわらず、運営の杜撰さが目立ち続ける「Apex」。もう、かつての輝きを取り戻すことはできないのだろうか。
文=「まいじつエンタ」編集部
【画像】
Kostiantyn Postumitenko / PIXTA