
『呪術廻戦』23巻(芥見下々/集英社)
7月17日発売の『週刊少年ジャンプ』33号にて、『呪術廻戦』作者の芥見下々が五条悟の術式にまつわる重要な設定を明かした。“現代最強の呪術師”としての立場が揺らぐことになるのか、読者からの注目が高まっている。
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「無量空処」に衝撃の事実が発覚
現在「呪術廻戦」の本編では、伏黒恵の体を借りて復活を果たした両面宿儺と五条が一騎打ちを繰り広げている最中。最新話となる第229話『人外魔境新宿決戦(7)』では、領域展開の打ち合いが新たな局面へと突入した。
まったくの同タイミングで領域を展開し合っては、相殺を繰り返す2人。何度かの攻防の後、五条の領域展開である「無量空処」が一瞬早く炸裂し、ついに宿儺を追い込んだ。
そのままトドメを刺すべく動いた五条だったが、そこで「十種影法術」の奥の手である八握剣異戒神将魔虚羅が発動し、ふたたび戦局が分からなくなってしまう──。
「無量空処」は、脳をパンクさせるほどの情報を強制的に送り込むことで、相手を制止させる技。現状の五条にとって、最強クラスの必殺技が宿儺にヒットしたことで、読者たちは盛り上がっている。
しかしそんな本編が掲載された「ジャンプ」の巻末コメントにて、気になる情報が。芥見いわく、「脳の仕組みが違うので無量空処は呪霊の方が人間より効きが弱かったりします」とのことで、「無量空処」は“対人間”に特化した技だったらしい。
実は布石があった「無量空処」の弱点
物語が最終章に突入している今、あらためて「無量空処」の新たな情報が出てきたことで、読者の間では《どう考えてももっと前に開示しておくべき設定》《そういう大事なことはもう少し早く言って貰っていいですか…後出し…》と戸惑う声も。
また、事実上五条が弱体化されたと解釈している人も多く、《最強の呪術師の必殺技が呪霊に効かないとか致命的だろ》といった反応が目立っている。
だが、明言こそされていなかったものの、実は「無量空処」の効き目に差があることはこれまでの描写からも想像できた。
第89話で五条は0.2秒の「無量空処」を発動したが、その場を生き残った人間たちは完全に意識を取り戻すまでに2カ月がかかっている。だが、特級呪霊ならすぐに目を覚ます効果だったと記されていた。どうやら呪霊相手では効き目が弱いというのは、“後付け設定”ではなさそうだ。
そして五条の弱体化についても、考察の余地がある。そもそも作中で「無量空処」を受けたのはほとんどが呪霊だが、いつでも驚異的な効果を発揮していた。つまり“相性がよければもっと強い”というだけの話なのだろう。
敗北フラグがちらついているなかで明かされた「無量空処」の真実。果たして五条に勝目はあるのだろうか…。
文=野木
写真=まいじつエンタ
■『呪術廻戦』23巻(芥見下々/集英社)