『呪術廻戦』最終決戦の行方を予想! 五条敗北で虎杖が真の主人公として覚醒か

『呪術廻戦』最終決戦の行方を予想! 五条敗北で虎杖が真の主人公として覚醒か

『呪術廻戦』23巻(芥見下々/集英社)

物語が最終章に差し掛かり、いよいよクライマックスに近づいてきた雰囲気がある『呪術廻戦』。主人公でありながら、「影が薄い」と言われがちな虎杖悠仁だが、この先活躍するチャンスは残されているのだろうか。

【関連】五条悟このままだと大戦犯に?『呪術廻戦』の地獄絵図を巻き起こした張本人 ほか

※『呪術廻戦』最新話までの内容に触れています

現在『週刊少年ジャンプ』で連載中のエピソードでは、最終決戦にふさわしい戦いが繰り広げられている。片や最強の呪術師・五条悟、片や呪いの王・宿儺という構図で、まさしく一進一退の攻防といった状況だ。

この先の展開として、読者のあいだでよく予想されているのが、「2人が共倒れする」という未来。いずれも他の追随を許さないほどの戦力なので、どちらかが勝った時点で戦力が偏ってしまう…と危惧されているらしい。

もしこの未来が実現すれば、羂索がラスボスとして君臨することになるだろう。そうなれば、虎杖を始めとした呪術高専メンバーが、羂索討伐を試みる展開になりそうだ。

だが、「呪術廻戦」を“虎杖の物語”として捉えるなら、羂索がラスボスとなる可能性は低いのではないだろうか。これまでのところ、虎杖と羂索のあいだに因縁らしきものはほとんどない。むしろ羂索は母親として虎杖を作り出したと見られているため、2人の最終決戦は自作自演のマッチポンプのようになってしまう。

メタ読みから導き出される五条の敗北

そう考えると、やはり“虎杖の物語”のラスボスにふさわしいのは宿儺を措いて他にないだろう。そもそも「呪術廻戦」は虎杖と宿儺の出会いから始まったので、最後も2人で終止符を付けるのが、物語の構造としてはもっとも美しい。

ただ、宿儺が五体満足な状態で勝利すれば、呪術高専サイドに勝ち目がないのも事実だ。五条がこのままタダで負けるとも思えないので、痛み分けとなり、辛勝した宿儺は大きな消耗を強いられるのかもしれない。

五条は呪術界をリセットするため、教育者としての道を選び、「強く聡い仲間」を育て上げてきた。その生徒たちが彼の意志を継ぎ、リベンジマッチに臨むという構図は十分現実的だ。

また、宿儺に奪われた伏黒恵の身体を取り戻すというミッションも、五条ではなく虎杖にふさわしいように思われる。

それでは、残った羂索は誰と戦うのが現実的だろうか。因縁という線で考えれば、その役目は乙骨憂太に与えられそうだ。羂索が身体を奪った夏油傑といえば、0巻で乙骨と一騎打ちした相手なので、それを反復した展開が待っているのではないだろうか。

また乙骨は死滅回游の際に、羂索を名指しで“自分が倒す”と宣言していた。今振り返れば、巧妙な伏線となるセリフだったのかもしれない。

さらに渋谷事変以降、乙骨と強い絆がある禪院真希が急速にパワーアップを遂げていったことも意味ありげだ。0巻で夏油に一蹴された分、羂索を相手取って意趣返しを行う布石とも取れる。

さまざまな因縁が入り混じる呪術師たちの戦い。どんな結末を迎えるのか、最後まで見守りたい。

文=猿田虫彦
写真=まいじつエンタ
■『呪術廻戦』23巻(芥見下々/集英社)

【あわせて読みたい】