『ONE PIECE』15年前のセルフオマージュ!? ルフィと黄猿のリベンジマッチ実現へ

『ONE PIECE』15年前のセルフオマージュ!? ルフィと黄猿のリベンジマッチ実現へ

『ONE PIECE』106巻(尾田栄一郎/集英社)

8月21日発売の『週刊少年ジャンプ』38号に掲載された『ONE PIECE』最新話で、未来島エッグヘッドにおける戦いが新たな局面に突入した。そこで台風の目となっているのが、海軍本部大将・黄猿だ。

ルフィたち麦わらの一味は、かつてシャボンディ諸島で味わった雪辱を晴らすことができるのだろうか。

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※『ワンピース』最新話の内容に触れています

第1090話『黄猿』では、未来島エッグヘッドの戦局があらためて整理された。ルフィたちは島の中心部「研究層」にて、Dr.ベガパンクとともに立てこもり中。島は「フロンティアドーム」によって守られているため、周囲に控えた海軍の軍艦は手が出せない…という状況だ。

しかし黄猿はピカピカの実の能力によって、「フロンティアドーム」をすり抜けることが可能。ルフィやベガパンクたちが脱出計画を実行に移そうとしたところで、黄猿が単騎ドーム内へと襲撃してくる。

黄猿はまず、元部下で友人でもある戦桃丸のもとに向かうのだが、その気配を察知したルフィの身に悪寒が走る…。

一足先に乗り込んできたCP‐0に続き、五老星までもが動き出し、未来島エッグヘッドには着々と役者が揃いつつある。ここからは黄猿がその実力を見せ付けるパートへ突入しそうだ。

奇しくも黄猿といえば、ルフィたちと強い因縁がある。2008年に描かれた2年前のシャボンディ諸島にて、麦わらの一味を壊滅状態に追い込んだ宿敵だった。戦桃丸が居合わせており、バーソロミュー・くまが関わっていることもまた、当時の状況と似通っている。

追手である黄猿からルフィたちが逃げるという構図も、シャボンディ諸島の戦いとほとんど同じ。作者・尾田栄一郎が仕掛けた、意図的なセルフオマージュである可能性は高いだろう。

成長したルフィは黄猿に勝てるのか

麦わらの一味にとって最大の敗北といえるシャボンディ諸島の戦いを、ここにきて再演しようとする理由は、リベンジマッチによってルフィたちの成長を描くためかもしれない。

なお、最新話から少し遡ったエピソードでは、同じくセルフオマージュと思われる展開が描かれていた。第1087話付近、海賊島ハチノスにおけるガープの大立ち回りだ。

ガープは、黒ひげ海賊団に囚われたコビーを助けるためハチノスに突撃。クザンとの死闘を繰り広げた末、見事な自己犠牲でケリを付けた。話の流れとしてはマリンフォード頂上戦争と酷似しており、ガープは白ひげと同じような顛末を辿るのかもしれない。

シャボンディ諸島にしても、マリンフォード頂上戦争にしても、海軍の勝利と海賊の敗北が印象的な戦いだった。成長したルフィが敗北の記憶を乗り越え、さらなる“海賊の高み”に登るための前フリなのだろうか。

文=Tら
写真=まいじつエンタ
■『ONE PIECE』106巻(尾田栄一郎/集英社)

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