ルフィのパンチ1発だけで終了!? アニメ『ONE PIECE』1075話「テンポの悪さ」が指摘された意外な原因

ルフィのパンチ1発だけで終了!? アニメ『ONE PIECE』1075話「テンポの悪さ」が指摘された意外な原因

『ONE PIECE』106巻(尾田栄一郎/集英社)

アニメ『ONE PIECE』(フジテレビ系)では現在、ルフィと四皇・カイドウの戦いが大きな山場を迎えており、視聴者たちを熱狂させている。しかし9月10日放送の第1075話『二十年の祈り!ワノ国を取り戻せ』にて、物語の引き伸ばしが目立っていたことから、《テンポが悪すぎる》という指摘も少なくないようだ。

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※アニメ『ONE PIECE』最新話の内容に触れています

鬼ヶ島の頂上にて、一騎打ちを繰り広げているルフィとカイドウ。ギア5に覚醒し、「ヒトヒトの実」幻獣種モデル“ニカ”の力を手に入れたルフィは、上空に巨大な拳を構えてカイドウと対峙する。

それを迎え撃つのは、全身に火をまとったカイドウの火龍大炬(かえんだいこ)。ルフィは灼熱の炎を浴びながらも、「ゴムゴムの猿神銃」(バジュラングガン)を放ち、カイドウを倒そうとする…。

今回、アニメ化されたのは単行本104巻に収録された第1048話の内容。大筋としては原作通りだったが、「ワノ国」の忌まわしき過去を振り返る回想シーンは、大幅に脚色を加えられていた。

光月おでんの処刑後、黒炭オロチの暴虐に抵抗する庶民たちや各地の大名が次々命を奪われていった上、「ワノ国」に深刻な環境汚染が引き起こされ、人がまともに生きていけない環境となったことが丁寧に描写されている。

だが、回想シーンがほとんどの時間を占めており、ルフィとカイドウの戦いに進展がなかったため、SNS上では《ニカが出てきて久しぶりにアニワン見てるけど、テンポの悪さに耐えられなくなってる》《いつまで引き伸ばしすんのよ…海外勢も呆れてるって》《アニメワンピースの引き伸ばしにもう耐えられません》といった感想が続出してしまった。

実写『ONE PIECE』と比較された結果…

「実際に今回ルフィとカイドウの戦いはほとんど進展がなく、ルフィが拳を振り下ろそうとするだけで1話が終了しています。爽快感のある戦闘シーンを期待していた視聴者が不満を抱くのも当然でしょう。

ですが、実は今回のエピソードでは、原作の第1048話が丸ごと1話分消化されており、その分量は約16ページ。いつものアニメ『ONE PIECE』と比べて、そこまで引き伸ばしが酷かったわけではありません。

むしろ原作の時点で引き伸ばしというか、クライマックスに向けた展開の“タメ”があったので、普通にアニメ化するだけで不満を持たれてしまったんですね」(アニメ誌ライター)

その一方、先日Netflixで配信が始まった実写ドラマ版『ONE PIECE』が、アニメ版への風当たりを強くしているという見方もあるという。

「実写『ONE PIECE』は、原作の展開を再構成し、東の海(イーストブルー)編を8話に凝縮した内容。尾田栄一郎が監修を務めた成果もあり、その再構成は非常に上手くいっており、作劇のテンポ感も抜群です。

そんなドラマを見た直後のファンたちが、長年引き伸ばしの方法を追求してきたアニメ版に触れれば、当然違和感を抱いてしまうでしょうね」(同)

実写化の成功によって、「ONE PIECE」が世界中で注目を浴びるなか、いつものペースで展開し続けるアニメ版。原作者監修のもと、1話からフルリメイクしてほしいという声も多いが、いつかファンたちの夢は実現するだろうか。

文=「まいじつエンタ」編集部
写真=まいじつエンタ
■『ONE PIECE』106巻(尾田栄一郎/集英社)

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