
『チェンソーマン』藤本タツキも絶賛! ジャンプ新連載『魔々勇々』が圧巻のクオリティで次世代の看板候補へ (C)PIXTA
9月11日発売の『週刊少年ジャンプ』41号にて、新連載『魔々勇々』がスタートした。このところ長期連載につながるヒット作が枯渇していた同誌だが、久しぶりの“期待の新星”として、漫画ファンのあいだで大きな注目が集まっている。
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藤本タツキも思わず絶賛の新連載
「魔々勇々」は、「勇者」の主人公と「魔王」の母をめぐるファンタジー英雄譚。物語の舞台となるのは、人と魔人が共生するようになって18年が経った世界だ。
右手に勇者であることを証明する紋章をもつ主人公・コルレオは、平和が訪れた世界で、自分の存在意義に悩んでいた。
彼はある日、別の世界線からやってきた勇者と出会う。さらに別世界から侵入した魔王との戦いも勃発し、あらためて「勇者とは何か」という問いを突き付けられる──。
週刊少年ジャンプ41号本日発売📚
新連載3連弾第1弾‼
表紙&巻頭カラーは『魔々勇々』🎉センターカラーは『アオのハコ』『逃げ上手の若君』『僕とロボコ』‼️
※今週の『僕のヒーローアカデミア』『ONE PIECE』『ルリドラゴン』は休載します
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— 少年ジャンプ編集部 (@jump_henshubu) September 10, 2023
一見ありふれているように見える勇者と魔王という題材から、これまで見たことがない世界観を生み出してみせた「魔々勇々」。コマ割りやストーリーテリングも新人漫画家とは思えないほどに巧みで、第1話から多数の読者たちをとりこにしている。
SNS上では、《なんかすごいのが来ちゃったな》《お!も!し!ろ!ぃい!!! 2話以降の展開が読めないけど超大満足だ!》《次世代の看板マジでありえると思う》といった称賛の声が続出。
また、『チェンソーマン』で知られる人気漫画家の藤本タツキも同作に惹かれたようだ。「ながやま こはる」名義のX(旧ツイッター)アカウントにて、《ジャンプの新連載面白かったのでオススメです》と猛プッシュしている。
ジャンプの新連載面白かったのでオススメです。
— ながやま こはる (@nagayama_koharu) September 10, 2023
期待の大型新人と「手塚賞」という不安要素
作者の林快彦は、これまでにもすぐれた読み切りを発表してきたことで知られる新進気鋭の漫画家だ。たとえば印象的なのが、昨年9月に「ジャンプ」本誌に掲載された『絵に描いた餅を描いた餅』だ。
同作は吹奏楽部のエースと漫画家志望の女子高生2人の友情を描いた作品で、ストーリーの魅力だけでなく圧倒的な漫画力の高さによって大きな話題を呼んだ。
吹奏楽部と漫研の二人の話
「#絵に描いた餅を描いた餅」林快彦
(1/11)#J金未来杯 #wj43#漫画が読めるハッシュタグ pic.twitter.com/dhHajgaQGI— 少年ジャンプ編集部 (@jump_henshubu) September 26, 2022
また、昨年10月には『少年ジャンプ+』にて『へのへのもへじと棒人間とパンツ』という読み切り作品を発表。こちらは周囲から“棒人間”として認識されてしまう男子と、素直になれないヒロインの一風変わった恋模様を綴ったストーリーで、「新世代のラブコメ」として高く評価された。
こうして読み切りで漫画ファンに実力を見せ付けてきた作者が、いよいよ「ジャンプ」で連載を始めるということで、期待が膨れ上がっているようだ。
しかしその一方、作者の来歴にまつわるちょっとした不安要素も。林は集英社が主催するストーリー漫画賞『手塚賞』の出身であり、第101回(2021年上期)の佳作を受賞した経歴をもつ。
「手塚賞」といえば、これまでに『ONE PIECE』の尾田栄一郎や『HUNTER×HUNTER』の冨樫義博といった偉大な漫画家を生んできた歴史ある賞だが、その実績は2010年頃から途絶えている。
『ワールドトリガー』の葦原大介、『火ノ丸相撲』の川田以来、目立ったヒット作家が生まれていないのだ。
林を含めて、「ジャンプ」では3連続で新連載が始まる予定だが、奇しくも全員が「手塚賞」の出身作家だ。不吉なジンクスを吹き飛ばして、ヒット作を誕生させてくれることを期待したい。
文=野木
【画像】
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