ジャンプ期待の新生『カグラバチ』のコピペ演出に賛否!「コピペ幼女」「解像度が低い子ども」のミーム誕生

ジャンプ期待の新生『カグラバチ』のコピペ演出に賛否!「コピペ幼女」「解像度が低い子ども」のミーム誕生

ジャンプ期待の新生『カグラバチ』のコピペ演出に賛否!「コピペ幼女」「解像度が低い子ども」のミーム誕生 (C)PIXTA

週刊漫画では過酷なスケジュールを強いられるためか、コピー&ペースト(コピペ)を使って作画の労力を減らそうとする作家も少なくないようだ。しかし、その使い方次第で、読者に違和感を抱かせてしまうことも。

10月23日に発売された『週刊少年ジャンプ』47号では、とある作品が露骨すぎるコピペの多用によって賛否両論を呼んでいた。

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「僕とロボコ」とシンクロしたコピペ演出

その作品とは、9月18日からスタートした外薗健による新連載『カグラバチ』。伝説の刀匠を父にもつ主人公・チヒロが、妖術を宿す「妖刀」によって復讐を果たしていくストーリーのバトル漫画だ。

スタイリッシュな剣戟アクションとダークな世界観により、じわじわと人気を伸ばしているが、評価が分かれるのが「コピペ演出」の多用だ。

たとえば最新話にあたる第6話「平穏」では、チヒロが精神感応の能力をもつ妖術師に襲われた際、コピペを使った回想シーンが登場。血だらけで倒れた父の隣にチヒロが佇んでいる姿が、4連続でコピペされていた。

精神が混乱している状況を表現するための演出だったのかもしれないが、その直後のページでも印象的なコマが。チヒロを見下ろして勝ち誇る妖術師の顔が、おそらくはコピペによって表現されていたのだ。

しかもタイミングが悪いことに、同号の「ジャンプ」では『僕とロボコ』にてコピペをネタにしたギャグが登場。劇画調の顔をしたロボコが延々とコピペで描かれるというネタで、作中では「サボりたいだけ」と鋭いツッコミも飛び出していた。

そのため多くの読者が「カグラバチ」のコピペ演出を気にしてしまったようで、《ロボコに刺されてるのが面白すぎる》《灘神影流奥義コピペ》などとネタにされている。

ジャンプから誕生した「コピペ幼女」

とはいえ、スケジュールがタイトな週刊連載においてコピペ演出はよくある手法。冨樫義博の『HUNTER×HUNTER』で多用されていることも有名だ。

「カグラバチ」の場合は、一部の作画コストを省略する代わりに、決めのコマで迫力のある描き込みが行われている。週刊連載の制約があるなか、バトルシーンを盛り上げるための戦略として、意識的にコピペ演出が導入されているのかもしれない。

とはいえ、まだ連載が始まったばかりの段階でコピペ演出が多用されているのは不安要素ではある。第6話以前から、さまざまなシーンでコピペが使われている。

とくに目立つのが、シャルという幼い子どものキャラクターを作画する際のコピペ連発。縮尺を調整した結果なのか、顔がアップになった際に解像度が下がって見えることも多発しており、読者のあいだでは「コピペ幼女」「解像度が低い子ども」といったネットミームも誕生している。

こうした状況から、アシスタント不足で制作のマンパワーが足りていないのではないか…と心配する意見も多い。

実際に「ジャンプ」の新連載では、マンパワー不足がよくある問題。たとえば『マッシュル-MASHLE-』を連載していた甲本一は、連載開始までにアシスタントを集められず、最初の数話を十分に描ききれなかったことを告白していた。

現在「カグラバチ」は、海外読者のあいだで大ブレイクを果たしており、公式プラットフォーム『MANGA Plus』のランキングで看板作品のなかに食い込むほど。

新連載のなかで、とくに将来有望な作品となりつつあるので、マンパワー不足の問題があるとしたら何としても解決してほしいところだ。

文=野木

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