
ジャンプ『一ノ瀬家の大罪』打ち切り疑惑で大荒れ!『タコピーの原罪』作者の話題性と実力を活かせず… (C)PIXTA
11月6日に発売された『週刊少年ジャンプ』49号で、ファミリーサスペンス漫画『一ノ瀬家の大罪』が連載終了を迎えた。長らく人気が低迷し、誌面の掲載順が下がっていたため、ネット上では「打ち切り」だと受け止める人が多いようだ。
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なぜか作者の過去作にも厳しい目線
同作は事故で記憶を失ってしまった一ノ瀬家の面々が、記憶を取り戻すための日々を送るというストーリー。「ジャンプ」2022年50号から連載が始まり、1周年が目前まで迫っていたが、全48話で終了を迎えた。
今年8月に発表された『次にくるマンガ大賞2023』で、コミックス部門の第3位にランクインするなど、注目度が高い作品ではあったが、最近の掲載順はほぼ巻末付近が定位置。「ジャンプ」の掲載順は読者アンケートの人気を反映したものと言われているため、読者のあいだでは打ち切り疑惑が濃厚のようだ。
本日発売の週刊少年ジャンプ49号に
『一ノ瀬家の大罪』最終話が
掲載されております。お読みいただいた皆様、また関わっていただいた皆様
本当に誠にありがとうございました…!コミックス5巻が12月4日
最終6巻が来年3月4日発売予定です。
何卒よろしくお願い申し上げます…! pic.twitter.com/NoAcYxyzSS— タイザン5 (@taizan_5) November 5, 2023
そしてこの結果を受けて、SNS上ではなぜか作者・タイザン5の前作『タコピーの原罪』を批判する人が続出。一種の“祭り”状態となっており、《作者は長編に向いてない》《そもそもタコピーが面白くなかった》といった言いがかりめいた意見まで飛び交っている。
また、最終話のラストページに定番の「次回作にご期待ください」がなかったことも1つの火種に。しかし島袋光年の『BUILD KING』など、定番の文言が入らずに終わった作品は多数存在するため、とくに意味はないのかもしれない。
『ジャンプ+』作家が本誌で結果を残せず…
タイザン5は『少年ジャンプ+』で「タコピーの原罪」を大ヒットさせた後、本誌「ジャンプ」へと移籍してきた“ジャンプ+移籍組”の1人。ここ数年、同じような境遇の作家が増えているが、その打率はあまり高くない。
『地獄楽』の作者・賀来ゆうじによる『アヤシモン』、『ONE PIECE』のスピンオフ『恋するワンピース』の作者・伊原大貴による『守れ!しゅごまる』など、立て続けに打ち切り疑惑の作品が生まれてしまっている。
「一見すると、Web媒体の『ジャンプ+』と紙媒体の『ジャンプ』では作家の適性が違う…という話にも見えますが、実際にはもっと根本的な理由があるのかもしれません。
『地獄楽』は『ジャンプ+』の名物編集者・林士平氏が立ち上げに関わっていましたが、その後、担当編集が変更に。他方で『ジャンプ+』で『ファイアパンチ』、『ジャンプ』で『チェンソーマン』をヒットさせた藤本タツキは、一貫して林士平氏が担当しています。
すなわちジャンプ+移籍組の作品のクオリティにばらつきがあるのは、ジャンプ移籍時に担当者の力量に左右された結果とも考えられるのではないでしょうか」(漫画誌ライター)
岸本斉史の『NARUTO -ナルト-』も担当編集の功績が大きかったと言われる作品の1つだ。
文=「まいじつエンタ」編集部
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