
(C)PIXTA
世の中にはいろいろな味覚を持った人がいる。どんな食べ物にもマヨネーズをかける〝マヨラー〟の話を聞き、笑ってしまった経験がある人も多いかもしれない。しかし、これから家族になる人物が変わった味覚の持ち主だった場合、笑って流せる人はあまりいないようだ。
今回取り上げるのは、とある掲示板に投稿された「息子の婚約者がマヨラーで嫌だ」という相談。投稿者によると、初めて実家に来た息子の婚約者に手料理を振る舞った際、彼女がマヨラーだったことが発覚。お刺身や肉料理、さらにはみそ汁にまでもマヨネーズをかけられてしまったそう。彼女の家柄や人格は申し分なかったものの、度を越したマヨラーっぷりに不快感を抱いてしまったらしい。
姑と嫁にあたる人物との対立…と書くとありきたりだが、登場人物がマヨラーだったことで議論が白熱。投稿者に共感する女性からは、《義母が心を込めて作った料理を断りもなくマヨネーズ漬けにするなんてありえない! 人を思いやる心や常識がない女性ですね》《自分は嫁の立場だけど、堂々とマヨネーズをかける礼儀のなさは失礼にあたると思います》《ちょっと引きます、全ての料理にマヨネーズはありえません》などといった声が続出している。
どんな食べ方をするのも自由?
その一方で、マヨラーの女性を擁護する人も多い様子。《マヨネーズが好きなだけなのに、そこまで人格を否定する必要ある?》《せっかく作った料理の味を変えるという行為が駄目なら、刺身に醤油も駄目でしょ。同じように食べやすくしてるだけ》《海外には調味料を多用する国がいくつもあります。マヨネーズだってやっちゃいけないことはないでしょう》などの意見が上がっていた。
食習慣は住んでいる地域や時代によって大きく異なるもの。たとえばメキシコでは料理にチリパウダーやサルサソースをトッピングするのが当たり前で、韓国ではキムチを料理に加えるのが定番となっている。
日本に限っても、特定の調味料をこよなく愛する人は多いはず。素材や料理本来の味を楽しみたい…という考え方もあるだろうが、頭ごなしに否定せずにマヨラーと歩み寄ってみてもいいのかもしれない。
文=大上賢一
【画像】
アマノ ヤスヒロ / PIXTA