『となりのトトロ』の描写に批判の声!?「可哀想」「虐待では?」

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今なお人々の心に残り続けている名作アニメ映画『となりのトトロ』。老若男女問わず高い評価を獲得している同作は、『金曜ロードSHOW!』(日本テレビ系)で放送される度に高視聴率を記録している。観た人を童心に返す不思議な魅力を秘めた映画だが、実は最近、一部の女性から批判的な声が上がってしまっているようだ。

議論の争点になっているのは、映画の随所で見られる日常生活を切り取ったシーン。「寝坊した父親の代わりに家族分のお弁当を用意する」「家族全員で入浴する」などの場面である。どうやらこれが反感を買ってしまった様子。

特定の女性にとって、草壁家の日常は“非日常”だったようで、SNS上には、《サツキばかりが家事をこなしているところがなんか…》《母親代わりにさせられて可哀想》《遊びたい盛りの子どもを家事に縛りつけるのは虐待では?》《小学校高学年のサツキが父親とお風呂…。正直気持ち悪い》《サツキちゃん本当に偉いよね。それ比べて父親は…》《サツキちゃん家事ばかりしてない? もっと子どもらしいことをさせてあげてほしい》といった非難の声が殺到している。

時代背景を考慮すべき? 白熱する“トトロ情景描写”論争

問題となっている『となりのトトロ』の情景描写。一方には擁護派の意見も数多く見受けられる。「昔はこんな感じだったよ。サツキだけじゃなくて、カンタも仕事手伝ってるしね」「サツキの顔楽しそうじゃん。進んでやってるでしょ」「そういう時代だった。それで騒ぐのはお門違いだわ」「アニメに目くじらを立てて楽しいのか? 普通に家族の助け合いじゃん。風呂も昔はみんなで入ったものだよ」「ていうか家事を楽しんでる感じでしょ。それも遊びってことじゃないの? 批判している人は協力って言葉知らなそう」などの声が主流のようだ。

念のため補足しておくと、草壁家の母親は病気で入院中。つまり、しっかり者のサツキが父親の負担を軽減するために自ら進んで家事をしているという可能性も。また現代では考えにくいかもしれないが、時代背景を考えると家族全員でお風呂に入るのも不思議なことではない。というのも、順番に入っていてはお湯が冷めてしまうからだ。単純に効率の問題だったとも考えられる。

とはいえ、どちらの言い分が正しいかは断言できない。もしかするとサツキは自由奔放なメイを羨ましく思っていたかもしれないからだ。余談だが、サツキは初期設定では小学4年生だったものの、しっかり者すぎるということで、のちに小学6年生に変更されたそう。

古き良き時代を忠実に描いた『となりのトトロ』。そんな情景描写を賞賛する声も多いが、令和になってこういった批判が巻き起こってしまった。新たに生まれた価値観は、今後どのように社会を変えていくのだろうか…。

文=大上賢一

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